この記事では「エクセルで切り取り貼り付けができない・ずれる原因と対策【挿入・コピー・セル・行・列がおかしい】」について解説していきます。
本件の原因について、エクセルそのものあるいはファイルが故障している等の特殊なケースもないとは言えませんが、通常の場面で起こり得る事例として
・シートが保護されている
・値が格納されたセルが押し出されようとしている
といったことが挙げられるのではないでしょうか。
それでは、各々の事例における解決方法を解説しましょう。
エクセルで切り取り貼り付けができない・ずれる原因と対策【挿入・コピー・セル・行・列がおかしい】
下記サンプルは測定結果を記録したシートです。
諸事情により切り取り挿入により整理しようとしている場面を思い浮かべてください。
切り取りを実行する手順は1つだけではありませんが、よく知られているのは下記のように、「右クリックでコンテキストメニューを開き、”切り取り”を選択する」ではないでしょうか。
通常であれば、これで切り取りモードに移行するはずですが、そうはなりませんでした。
まずは落ち着いてメッセージを読んでみましょう。
よく読むと「シートの保護を解除してください」と言われています。
このメッセージの通り、保護されたシートにおいて切り取りは実行できません。
この場合はシートの保護を解除しない限り、何もできないといってよいでしょう。
その解除の方法ですが、リボンより「校閲」を開き、「保護グループ」に含まれている「シート保護の解除」というアイコンをクリックします。
もう一度、切り取りを実行してみましょう。
保護が解除されていれば、メッセージは表示されません。
もう一度コンテキストメニューを開き、「切り取ったセルの挿入」が実行可能な状態であることが確認できれば問題解決です。
エクセルで切り取り貼り付けができない・ずれる原因と対策【挿入・コピー・セル・行・列がおかしい】2
「原因と対策1」の章と同じサンプルデータですが、今度はシートの保護はされていません。
しかし、「原因と対策1」の章と同じくセルの切り取り挿入を実行したところ、できませんでした。
しかも、前章とは全く異なる原因を指摘されています。
少し長い文章ですが、しっかりと内容を理解することが解決への道となります。
このメッセージには「空でないセルをワークシートの外に押し出してしまう…」といった内容が含まれています。
すなわちこのまま処理を行うと、エクセルで対応できる最大行を越えてしまうセルが存在する、といった意味になります。
最終行を見てみましょう。
キーボードでCTRL+↓を何度か押すと、素早く最終行にカーソルを持っていくことができます。
よく見ると、最終行=1048576行に値の入力されたセルがあるではありませんか。
メッセージにある「押し出す」というのは存在しない1048577行に押し出してしまうという意味だったのです。
問題のセルの値をクリアし、再度切り取り挿入を実行したところ、問題なく処理が行われました。
エクセルで切り取り挿入ができない・ずれる原因と対策【挿入・コピー・セル・行・列がおかしい】
「原因と対策2」の章では目に見える文字であったため、すぐに解決に至りました。
では、下記のようにスペース等の見えない文字が入っていた場合はどうなるでしょう。
どこのセルに問題があるかを特定するのは難しい場合が多く、一見お手上げのようでもあります。
しかし、解決方法はあります。
最終行のどこかに入力されているのは確実なので、行全体を削除すればOKです。
行の見出しをクリックすると、行全体が選択状態になります。
次に右クリックし、コンテキストメニューより削除をクリックします。
これで切り取り挿入が実行できるようになりました。
まとめ エクセルで切り取り挿入ができない・ずれる原因と対策【追加・コピー・セル・行・列がおかしい】
この記事では「【エクセルにて切り取り挿入ができない原因と対策【切り取ったセル・行・列の挿入・貼り付けができない】」について解説しました。
もし、あなたがお勤めの会社にヘルプデスクのような部署があれば、そこへ相談してみてはいかがでしょうか。
エクセルが出してくるエラーメッセージにおいて、一部理解しにくいものがあるのは確かです。
「よくわからないけれど、何かしてみよう」という考えではさらに混乱を大きくする可能性もある、ということを覚えておきましょう。
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