一年を通して生活している中で、「なぜ1ヶ月は30日程度なのか【月の日数のなぜ】」とふと思ったり、「30日と31日と28日の月があるのはなぜ?【2月が28日のなぜ】」と疑問に思う方も多くいらっしゃることでしょう。
生活にも密着しているこの疑問を解決するため「ひと月の日数のなぜ?」について徹底解説していきます。
なぜ1ヶ月は30日程度なのか【月の日数のなぜ】
1ヶ月が30日である理由を理解するには、太陽暦、太陰暦、太陽太陰暦と呼ばれる3種の暦の定義を理解しておく必要があります。
・太陰暦の成り立ちと1ヶ月が30日となる理由
ひと月の日数は、月の満ち欠けに関係しています。大昔の人々は月の満ち欠けを基準にして決められた太陰暦を使っていました。
この月の満ち欠けとは「新月から始まり三日月、半月、満月になり、また少しずつ欠け始めて新月に戻る」という一連の流れを繰り返すもので、その周期は約平均29.5日です
大昔の人たちは、この月の周期をもとに作ったため、1ヶ月が30日程度となっています。
・太陽暦の成り立ちと1ヶ月が30日となる理由
一方で日本では今現在は太陽暦を使っています。世界の多くの国で使用されているグレゴリオ暦のことであり、上の太陰暦とは異なります。
この太陽暦とは地球が太陽の周りを平均365.3422日で一周し「太陽が1周にかかる時間を1年の長さとする」と定めた暦といえます。
さらに、この日数を1年に対応する12ヶ月で割ると約30日ということから、太陽暦であっても1ヶ月は30日程度になるのです。
(※なお、1年が12ヶ月である理由については別途解説しています。)
・太陽太陰暦の成り立ちと1ヶ月が30日となる理由
太陽太陰暦とは太陰暦と太陽暦と合わせたもので、1年の長さをうるう年を入れることで太陽の動きに調整された暦という理由から、こちらでも1ヶ月30日程度となるのです
太陽暦でも太陰暦でも1ヶ月は約30日ではあるものの、厳密な1年の日数には違いがあります。これは上述のように、暦の元となる周期が異なるためですね。
このように各国によって暦の違いがあるため、実は地球上の国々が全て同じ暦で年月が進んでいるわけではないのです
この月を基準にしている太陰暦を今現在採用している国はイスラム圏などがあり、私たちの1年と日数が変わってくるので、1月1日の始まりも地球上全ての国が一緒に新しい年が始まるというわけではないのです。不思議な感じがしますね。
この3つの暦は後述の「30日と31日と28日の月があるのはなぜ?」を説明するのに重要のため、さらっと頭の片すみに入れておいて下さいね。
「30日と31日と28日の月があるのはなぜ?【2月が28日のなぜ】
このように各暦において1ヶ月は30日になっているわけですが、日本(太陽暦)にて厳密な日数を考えますと、30日、31日、28日と3種類あります。
中でも「30日と31日」は上述の暦の成り立ちと深い関係がありますが、2がつが28日となっているのはまた別の理由があり、以下で詳しくみていきます
・1ヶ月が30日と31日があるのはなぜ
今現在、日本はグレゴリオ暦(太陽暦)を使っていますが、その一つ前の時代までさかのぼってみましょう。(今の太陽暦になったのが1872年の明治5年です。)
太陽暦の前に使われていたのが太陰太陽暦でした。
この太陰太陽暦が使われていた時代は月が地球を29.5日で一周していたことから、
・30日の月を大の月
・29日の月を小の月
とよんでいました。
この時代には、1月が小の月(29日)であったり、2月が大の月(30日)であったりと、大小が順番に繰り返されるため、毎年違ってきていました。
とても不便そうですね。
そのため不便な太陰太陽暦から現在の太陽暦(グレゴリオ暦)に改暦されてます。
今現在の30日と31日(と28日)の月があるのはこの流れを引き継いでいるからです。
・現在の大の月は「1・3・5・7・8・12月」
・現在の小の月は「2・4・6・9・11月」
と年ごとに変わらなくなり、私たちは当たり前のように過ごしていますが、とてもわかりやすくなってるんです。
2月が28日なのはなぜ?
一方で2月のみ通常28日となっているのは、上に記載の各暦とは別の理由があり、順を追って説明していきます。
古代ローマ時代までさかのぼってみましょう。由来はこの古代ローマ時代から続いています。
当時は農作物が中心の生活のため、3月から1年がスタートして、2月が終わりの月でした。
1年も355日とされていたため、1年の最後の月である2月があまった日数(28日)になったことをそのまま引き継いで今に至っているようです。
4年に一度のうるう年が2月にあるのも、古代では年末が2月でしたので最後の月で調整しましょうという流れが今現在もそのまま引き継いでいるのですね。
まとめ
暦の歴史は人類誕生から、太陽や月をもとに試行錯誤と、工夫の積み重ねで今の暦があります。
当たり前に使っていたカレンダーですが、古代にさかのぼってみると奥深いものですね。
多くの世界で採用されているグレゴリオ暦は3300年でたった1日しかずれない精度にまで進歩しました。先代人に感謝です。
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