私達が生活している中で似たものに出会うことがよくあります。
ただ各々の認識や違いを誤って理解・使用すると人前で恥をかいてしまうこともあり、多くの言葉を知っておく方が何かといいです。
中でもここではよく似ている木の実である「椎の実とどんぐりの違いは?松ぼっくりとの違いは?」について解説していきます。
椎の実とどんぐりの違いは?
それでは、どんぐりと椎の実の違いを見ていきましょう。
まずどんぐりとは、ブナの木(ブナ科)の果実全般のことを指します。
ブナ科にはクリ属やブナ属など多様な種類がありますが、その中でもカシワ・カシ・ナラ・クヌギなどコナラ属の木の果実をどんぐりと呼ぶのが一般的です。先のとがった茶色の実に帽子のような殻斗(かくと)がついている形がよくイメージされますが、殻斗(かくと)の部分が毛状になっているものもあります。
また、どんぐりにはデンプンが豊富に含まれ大量に生産されるため、多くの動物の食料となっています。人がそのまま食べるにはかなり渋いので、しっかりあく抜きする必要があります。
一方椎の実は、ブナの木(ブナ科)の中でもクリ亜科シイ属の果実のことを指します。
同じブナ科なのでどんぐりの一種ですが、特に食用に適しているため「椎の実」という別称で区別されています。椎の実のほかに「栗」も実はブナ科なのでどんぐりの一種となります。
シイ属の木はアジアに約100種類存在しますが、日本に分布するのはツブラジイ・スダジイの2種のみです。また、シイ属に似ているマテバシイ属のマテバシイの果実も椎の実と呼ばれます。特に食用に向いているとされるのはツブラジイ・スダジイで、煎って食べることが多いですが渋みが少なく生で食べることもできます。縄文時代から人々の重要な食料となっていました。
椎の実はどんぐりより小さく、黒っぽい実を殻斗(かくと)が全体を覆っているのが主な特徴でそれらで見分けることができます。ツブラジイは、コジイとも呼ばれ小さくて丸っこい実をしており、スダジイはナガジイとも呼ばれ細長い形をしています。
以上の事からブナ科の果実全般はどんぐり、どんぐりの中でもシイ属の果実は椎の実と区別することができます。
松ぼっくりとどんぐりの違いは?
続いて、松ぼっくりとどんぐりの違いを見ていきます。
上述の通りどんぐりはブナの木(ブナ科)の果実ですが、松ぼっくりは松の木(マツ科マツ属)の果実のようなものです。
正確には果実ではなく、松かさ(松毬)という種を散布する為の入れ物のようなものです。また、松ぼっくりという呼び名は「松陰嚢(まつふぐり)」がなまったものとされています。
ユニークな形を活かして工芸品に用いられることや、樹脂を含み燃えやすいためキャンプでの着火剤として使用されることもあります。
見た目は鱗片(りんぺん)が傘のように広がった卵形をしており、どんぐりと比べるとかなり大きいです。
アカマツ・クロマツは、松かさの裏に羽(種子翼)のついた種子をつけ松かさから落ちるときに風に乗って散布します。松かさは種子を飛ばせない雨の日は閉じられ、晴れた日に乾燥するとまた開く性質があります。
また、カラスやリスなどの動物に捕食される際に散布を行うハイマツなどの松かさが開かない種類もあります。
どんぐりは果実ですが、松ぼっくりは種子を散布する為の松かさなので全く違うものであることが分かります。
まとめ 松ぼっくりとどんぐりの違いは?
ここでは、どんぐりと椎の実と松ぼっくりの違いや意味について解説しました。
似ていることばの違いや定義を理解するポイントとしては、やはり一つずつ丁寧に覚えることです。
さまざまな似ている言葉を理解し、毎日の生活に役立てていきましょう。
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