パソコンで「祐」という漢字を入力したいのに、通常の変換では目的の字体が出てこなくて困った経験はありませんか？
特に人名や住所で使われる旧字体の「祐」（しめすへんに右）は、普通に「ゆう」と入力しても変換候補に表示されないことがあるでしょう。
この記事では、【Windows11】旧字体の祐の出し方・入力（パソコン・しめすへんに右・ゆう・異体字）について解説していきます。
ポイントは
・IMEの変換機能を使って入力する
・IMEパッドの手書き入力や部首検索を活用する
・文字コード表から直接入力する
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
旧字体の「祐」とは？しめすへんに右の違い
まず、旧字体の「祐」について理解しておきましょう。
「祐」という漢字には、一般的な新字体と旧字体（異体字）が存在し、しめすへん部分の点の位置や形が異なります。
多くの場合、人名や地名では特定の字体が使用されており、正確に入力する必要があります。
新字体と旧字体の違い
「祐」の字体の違いは、主に左側の「示」（しめすへん）部分にあります。
・新字体：「ネ」のような形のしめすへん（祐）
・旧字体：「示」の点が4つある形のしめすへん（祐）
この違いは、印刷物や公式文書では区別されることが多く、特に戸籍や住民票などでは正確な字体が重要になります。
ただし、フォントによっては同じ文字コードでも表示が異なる場合があるため、注意が必要です。
なぜ通常の変換で出ないのか
Windows11のMicrosoft IMEでは、一般的に使用頻度の高い新字体が優先的に変換候補に表示されます。
旧字体や異体字は、変換候補の後方に表示されるか、まったく表示されないことがあります。
そのため、特定の入力方法を使用する必要があるのです。
Windows11で旧字体の「祐」を入力する方法1【IME変換】
最も基本的な方法は、Microsoft IMEの変換機能を使用して入力する方法です。
通常の変換では出てこない場合でも、いくつかの工夫で表示させることができます。
「ゆう」と入力して変換する
まず、通常通り「ゆう」と入力して変換してみましょう。
変換候補が表示されたら、スペースキーを何度も押して候補を進めていきます。
候補の中に旧字体の「祐」が含まれている場合があります。
ただし、この方法では目的の字体が見つからない場合も多いでしょう。
「しめすへんにゆう」と入力する
より具体的に「しめすへんにゆう」または「しめすへんにみぎ」と入力して変換してみます。
IMEが部首と音読みを組み合わせた入力を認識して、該当する漢字を表示してくれる場合があります。
この方法で、通常の「ゆう」変換では出てこなかった字体が表示されることがあります。
人名モードを使用する
Microsoft IMEには、人名入力に特化したモードがあります。
タスクバーのIMEアイコンを右クリックして、「プロパティ」または「設定」を選択します。
IME設定画面で、「全般」→「詳細設定」と進み、「人名/地名」の項目を有効にします。
人名モードを有効にした状態で「ゆう」と入力すると、人名で使用される異体字が優先的に表示されるようになります。
Windows11で旧字体の「祐」を入力する方法2【IMEパッド】
IME変換で目的の字が見つからない場合は、IMEパッドを使用する方法が確実です。
IMEパッドには、手書き入力や部首検索など、様々な検索方法が用意されています。
IMEパッドを開く
タスクバーのIMEアイコン（「あ」または「A」）を右クリックして、「IMEパッド」を選択します。
または、「Ctrl + F10」を押してIMEメニューを表示し、「IMEパッド」を選択することもできます。
手書き入力で検索する
IMEパッドが開いたら、左側のアイコンから「手書き」を選択します。
マウスを使って、左側の入力エリアに「祐」の字を書きます。
書いている途中から、右側に候補となる漢字が表示されます。
目的の旧字体の「祐」を見つけたら、クリックすることで入力できます。
手書き入力は、字の形が正確でなくても認識してくれるため、便利な方法かもしれません。
部首検索で探す
部首から検索する方法もあります。
IMEパッドの左側アイコンから「部首」を選択します。
画数「4画」から「示（しめすへん）」を選択します。
右側に、しめすへんを含む漢字の一覧が表示されるので、「祐」の字を探してクリックします。
この方法なら、異体字も含めて表示されるため、目的の字体を確実に見つけられるでしょう。
総画数検索を使用する
「祐」の総画数は9画です。
IMEパッドの「総画数」検索を使用して、9画の漢字一覧から探すこともできます。
ただし、この方法は候補が多くなるため、他の方法と比べて効率的ではありません。
Windows11で旧字体の「祐」を入力する方法3【文字コード表】
Windowsの文字コード表（文字マップ）を使用して、直接文字を選択する方法もあります。
この方法は、文字コードが分かっている場合に特に便利です。
文字コード表を開く
「スタート」メニューの検索ボックスに「文字コード表」または「charmap」と入力します。
「文字コード表」アプリが表示されたら、クリックして開きます。
フォントを選択して検索する
文字コード表が開いたら、上部の「フォント」ドロップダウンメニューから、使用したいフォントを選択します。
下部の「検索する文字列」欄に「祐」と入力して検索します。
検索結果から目的の字体を見つけたら、文字をクリックして「選択」ボタンをクリックし、「コピー」ボタンをクリックします。
コピーした文字を、目的のアプリケーションに貼り付けることで入力できます。
Unicodeコードを直接入力する
文字のUnicodeコードが分かっている場合は、直接入力する方法もあります。
「祐」のUnicodeは「U+7950」です。
文字を入力したい場所で「7950」と入力し、その直後に「Alt + X」キーを押すと、Unicodeコードが文字に変換されます。
7950 → Alt + X → 祐
ただし、この方法はアプリケーションによっては動作しない場合があります。
主にWordやOutlookなどのMicrosoft Officeアプリケーションで使用できます。
Windows11で旧字体の「祐」を入力する方法4【コピー&ペースト】
最もシンプルで確実な方法は、正しい字体をコピーして貼り付ける方法です。
特に一度だけ入力すれば良い場合や、正確な字体が分からない場合に有効でしょう。
インターネットから検索してコピー
ブラウザを開いて、「祐 旧字体」や「祐 異体字」などで検索します。
検索結果に表示された正しい字体を選択してコピー（Ctrl + C）し、目的の場所に貼り付け（Ctrl + V）ます。
ただし、この方法では本当に正しい字体かどうかを確認することが重要です。
単語登録でよく使う字を辞書に追加
旧字体の「祐」を頻繁に使用する場合は、IMEの単語登録機能に追加しておくと便利です。
まず、上記の方法で旧字体の「祐」をコピーします。
タスクバーのIMEアイコンを右クリックして、「単語の登録」を選択します。
「単語」欄にコピーした旧字体の「祐」を貼り付け、「よみ」欄に「ゆう」または「すけ」など好きな読み方を入力します。
「品詞」は「人名」を選択すると良いでしょう。
「登録」ボタンをクリックすれば、次回から指定した読み方で変換すると、登録した字体が候補に表示されるようになります。
よく使う文字をテキストファイルに保存
旧字体の「祐」や、その他の難しい漢字をテキストファイルにまとめて保存しておく方法もあります。
メモ帳やWordで、よく使う旧字体や異体字の一覧を作成し、デスクトップなどの分かりやすい場所に保存しておきましょう。
必要なときにファイルを開いてコピーすれば、簡単に入力できます。
Windows11で旧字体の「祐」が表示されない・文字化けする場合の対処法
旧字体の「祐」を入力できても、正しく表示されなかったり、文字化けしたりする場合があります。
これは主にフォントの問題が原因です。
フォントを変更する
使用しているフォントが旧字体に対応していない場合、正しく表示されません。
以下のフォントは、多くの異体字に対応しています。
・MS 明朝
・MS ゴシック
・游明朝
・游ゴシック
・メイリオ
アプリケーションのフォント設定で、これらのフォントに変更してみましょうか。
Wordなどでは、文字を選択してフォントを変更することで、正しい字体が表示されることがあります。
IVS（異体字セレクター）の確認
一部の異体字は、IVS（Ideographic Variation Sequence：異体字セレクター）という技術を使用して区別されています。
同じUnicodeコードでも、異体字セレクターを追加することで異なる字形を表示できます。
ただし、これは高度な技術であり、すべてのアプリケーションやフォントが対応しているわけではありません。
PDF化や画像化で確実に表示する
どうしても正しく表示されない場合や、他の人に送信する文書で確実に正しい字体を表示させたい場合は、PDF化や画像化することを検討しましょう。
WordやExcelで作成した文書をPDF形式で保存すれば、フォント情報が埋め込まれ、どの環境でも同じように表示されます。
「ファイル」→「名前を付けて保存」→「PDF」を選択して保存します。
まとめ 旧字体の祐の出し方・入力方法（パソコン・Windows11・しめすへんに右・異体字）
Windows11で旧字体の「祐」を入力する方法をまとめると
・IME変換：「ゆう」や「しめすへんにゆう」と入力して変換し、人名モードを活用することで候補に表示される場合があります。
・IMEパッド：手書き入力や部首検索を使用することで、確実に旧字体を見つけて入力できます。
・文字コード表：Windowsの文字コード表から直接選択してコピー&ペーストする方法も有効です。
・コピー&ペースト：インターネットで検索してコピーし、IMEの単語登録機能に追加しておくと便利です。
・表示の問題：MS明朝や游明朝などの対応フォントを使用し、重要な文書はPDF化することで確実に表示できます。
これらの方法を使い分けることで、Windows11でも旧字体の「祐」を正確に入力できるようになるでしょう。
特に、IMEパッドの手書き入力は、字の形が分かっていれば誰でも簡単に使える便利な方法です。
頻繁に使用する場合は、一度正しい字体を入力してIMEの単語登録に追加しておくことをおすすめします。
これにより、次回から通常の変換で簡単に入力できるようになります。
また、公的な文書や重要な書類で旧字体を使用する場合は、正しい字体が使われているか、受け取る側でも正しく表示されるかを十分に確認することが重要です。
戸籍や住民票の表記と一致させる必要がある場合は、役所で確認してから入力すると確実でしょう。
Windows11の様々な入力方法を活用して、正確な文字入力を実現していきましょう！
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