パソコンで「ゑ」(旧仮名の「え」)を入力したいのに、通常のかな入力では出てこなくて困った経験はありませんか?
看板や屋号、古い文献などで見かける「ゑ」や変体仮名の「え」は、現代のキーボードでは簡単に入力できないことが多いでしょう。
この記事では、【Windows11】旧仮名のゑの出し方・入力(書き方も・パソコン・異体字・コピペや拡大図も・種類)について解説していきます。
ポイントは
・実際にコピペできる文字を用意する
・IMEパッドや文字コード表を活用する
・単語登録して次回から簡単に入力できるようにする
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
旧仮名の「ゑ」のコピペ用文字と拡大図【種類別】
まず、すぐに使いたい方のために、「え」の旧仮名をコピペできる形で提供します。
以下の文字を選択してコピー(Ctrl + C)し、必要な場所に貼り付け(Ctrl + V)することで、すぐに使用できます。
コピペ用:ゑ(ひらがな)
最も一般的な旧仮名の「え」です。
ゑ

コピペ用:ヱ(カタカナ)
カタカナの旧仮名「え」です。
ヱ

現代仮名との違い(拡大比較)
旧仮名と現代仮名の違いを確認しておきましょう。
・現代仮名:え、エ
・旧仮名:ゑ、ヱ

「ゑ」は「恵」または「衛」という漢字を元にした仮名で、現代では「え」に統合されました。
「ゑびす」(恵比寿)や「ゑのぐ」(絵の具)などの古い表記で使われていました。
旧仮名「ゑ」の種類と使い分け
旧仮名の「ゑ」には以下のような種類があります。
・ゑ:ひらがなの旧仮名
・ヱ:カタカナの旧仮名
現代では主に屋号や商標、歴史的な文書、古典文学などで使用されます。
「ヱヴァンゲリヲン」のようなアニメ作品のタイトルにも使われることがあります。
Windows11で旧仮名の「ゑ」を入力する方法1【ローマ字返還】
「ゑ」の旧仮名を出す一番簡単な方法は、「we」とキーボードで打って変換する方法です。
ほとんどのパソコンで、この方法で出力することができるはずです。

もし上手くいかなかった場合は、以下で紹介する他の方法を試してみてください。
Windows11で旧仮名の「ゑ」を入力する方法2【IMEパッド】
上記以外の方法として、IMEパッドを使用して入力する方法があります。
この方法を覚えておくと、次回から簡単に入力できるようになるでしょう。
IMEパッドを開く
タスクバーのIMEアイコン(「あ」または「A」)を右クリックして、「IMEパッド」を選択します。

または、「Ctrl + F10」を押してIMEメニューを表示し、「IMEパッド」を選択することもできます。
手書き入力で検索する
IMEパッドが開いたら、左側のアイコンから「手書き」を選択します。
マウスを使って、左側の入力エリアに「ゑ」の字を書きます。
「え」と似た形ですが、左側に縦棒がある形を意識して書くと認識されやすくなります。

書いている途中から、右側に候補となる文字が表示されます。
「ゑ」や「ヱ」が表示されたら、クリックすることで入力できます。
総画数検索を使用する
「ゑ」の総画数は4画です。
IMEパッドの「総画数」検索を使用して、4画の文字一覧から探すこともできます。

ただし、この方法は候補が多くなるため、手書き入力の方が効率的です。
Windows11で旧仮名の「ゑ」を入力する方法3【文字コード表】
Windowsの文字コード表(文字マップ)を使用して、直接文字を選択する方法もあります。
この方法では、様々な旧仮名を一覧で確認しながら選択できます。
文字コード表を開く
「スタート」メニューの検索ボックスに「文字コード表」または「charmap」と入力します。

「文字コード表」アプリが表示されたら、クリックして開きます。
フォントを選択して検索する
文字コード表が開いたら、上部の「フォント」ドロップダウンメニューから、使用したいフォントを選択します。
推奨フォント:MS 明朝、MS ゴシック、游明朝、游ゴシック
文字一覧をスクロールして、ひらがなの「あ」〜「わ」のあたりから少し進むと、「ゐ」「ゑ」が見つかります。
「ゑ」をクリックすると拡大表示されます。
拡大表示で形を確認し、正しい文字であることを確認してから「選択」ボタンをクリックし、「コピー」ボタンをクリックします。
コピーした文字を、目的のアプリケーションに貼り付けることで入力できます。
Unicodeコードを直接入力する
「ゑ」のUnicodeは「U+3091」、「ヱ」のUnicodeは「U+30F1」です。
文字を入力したい場所で以下のように入力し、その直後に「Alt + X」キーを押すと、Unicodeコードが文字に変換されます。
3091 → Alt + X → ゑ
30F1 → Alt + X → ヱ
ただし、この方法はWordやOutlookなどのMicrosoft Officeアプリケーションで主に使用できます。
Windows11で旧仮名の「ゑ」を単語登録する方法
旧仮名の「ゑ」を頻繁に使用する場合は、IMEの単語登録機能に追加しておくと非常に便利です。
一度登録すれば、次回から簡単に入力できるようになります。
単語登録の手順
まず、本記事の冒頭にあるコピペ用の「ゑ」をコピーするか、上記の方法で一度入力します。
入力した「ゑ」を選択してコピー(Ctrl + C)します。
タスクバーのIMEアイコンを右クリックして、「単語の登録」を選択します。

単語登録ウィンドウが開いたら、以下のように入力します。
・「単語」欄:コピーした「ゑ」を貼り付け(Ctrl + V)
・「よみ」欄:「うぇ」または「きゅうかなえ」など好きな読み方を入力
・「品詞」:「名詞」を選択
「登録」ボタンをクリックすれば、設定完了です。
登録後の使用方法
単語登録が完了すると、次回から指定した読み方で変換するだけで、登録した「ゑ」が変換候補に表示されるようになります。
例えば「うぇ」と入力して変換すると、候補に登録した「ゑ」が表示されます。

これで、毎回コピペしたりIMEパッドを開いたりする手間が省けるでしょう。
よく使う単語(「ゑびす」など)を丸ごと登録しておくとさらに便利かもしれません。
複数の読み方を登録する
より便利にするために、同じ文字を複数の読み方で登録することもできます。
・「うぇ」で登録
・「きゅうかなえ」で登録
・「ゑ」で登録(そのまま)
このように複数の読み方で登録しておくと、文脈に応じて入力しやすくなります。
Windows11で旧仮名の「ゑ」が正しく表示されない場合の対処法
旧仮名の「ゑ」を入力できても、正しく表示されなかったり、文字化けしたりする場合があります。
これは主にフォントの問題が原因です。
対応フォントに変更する
使用しているフォントが旧仮名に対応していない場合、正しく表示されません。
以下のフォントは、旧仮名に対応しています。
・MS 明朝
・MS ゴシック
・游明朝
・游ゴシック
・メイリオ
アプリケーションのフォント設定で、これらのフォントに変更してみましょうか。
Wordなどでは、文字を選択してフォントを変更することで、正しい文字が表示されることがあります。
拡大表示で確認する
正しく表示されているかどうかを確認するには、フォントサイズを拡大します。
文字を選択してフォントサイズを36pt以上に設定すると、「え」と「ゑ」の違いが明確に見えます。

左側に縦棒があるかどうかを確認しましょう。
PDF化で確実に保存する
重要な文書で確実に正しい文字を表示させたい場合は、PDF化することを検討しましょう。
WordやExcelで作成した文書をPDF形式で保存すれば、フォント情報が埋め込まれ、どの環境でも同じように表示されます。
「ファイル」→「名前を付けて保存」→「PDF」を選択して保存します。
PDFにした後、拡大表示して文字が正しいか確認することをおすすめします。
まとめ 旧仮名のゑの出し方・入力方法(書き方・Windows11・コピペ・拡大図・種類)
Windows11で旧仮名の「ゑ」を入力する方法をまとめると
・コピペ用文字:本記事冒頭の枠内にある「ゑ」「ヱ」をコピー&ペーストすることで、すぐに使用できます。
・IMEパッド:手書き入力を使用することで、確実に旧仮名を見つけて入力できます。「え」に縦棒を加えた形を書くと認識されやすくなります。
・文字コード表:Windowsの文字コード表から拡大確認しながら選択してコピー&ペーストする方法も有効です。Unicodeコード(3091)の直接入力も可能です。
・単語登録:IMEの単語登録機能に追加しておくことで、次回から通常の変換で簡単に入力できるようになります。
・表示の確認:MS明朝や游明朝などの対応フォントを使用し、拡大表示やPDF化で正確性を確認しましょう。
これらの方法を使い分けることで、Windows11でも旧仮名の「ゑ」を正確に入力できるようになるでしょう。
すぐに使いたい方は、本記事冒頭のコピペ用文字を利用してください。
頻繁に使用する場合は、単語登録をしておくことを強くおすすめします。
一度登録してしまえば、次回から「うぇ」などと入力するだけで旧仮名が変換候補に表示されるため、作業効率が大幅に向上します。
屋号や商標、歴史的な文書などで旧仮名を使用する場合は、必ず拡大表示して文字を確認し、正しいものが使われているか確認することが重要です。
フォントによって表示が異なる場合もあるため、MS明朝や游明朝などの標準的なフォントを使用し、最終的にPDF化することで、どの環境でも正しく表示されるようにすることをおすすめします。
「ゑびす」「ゑのぐ」など、歴史的な表記を正確に再現したい場合や、アーティスティックな表現で旧仮名を使用したい場合に、これらの入力方法を活用していきましょう!


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