Wordで長い文書を見やすく整理したいときに、段組みの機能を使いたいと考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ段組みを設定しようとすると、文章全体が段組みになってしまい途中からだけ反映する方法が分からなかったり、二段組みにした瞬間に文字の位置がずれてしまったりと、思わぬところでつまずくケースが少なくありません。
この記事では、ワードの段組みの設定方法について、基本的な操作の手順から、文章の途中だけを2段組みにするテクニック、そして段組みがずれる主な原因と対処法までを、画面イメージを交えながら詳しく解説していきます。
ポイントは
・段組みの基本設定とリボンからの操作手順
・文章の途中だけを段組みにするセクション区切りの使い方
・段の幅や間隔を数式で調整する方法
・段組みがずれる主な原因と対処法
なお、段組みの幅は次のような計算式によって自動的に決まっています。
段の幅 =(用紙の幅 - 左右の余白 - 段の間隔 ×(段数 - 1)) ÷ 段数
この数式が何を意味しているのかについては、記事の後半で実際の数値を当てはめながら詳しく解説していきます。
それでは詳しく見ていきましょう。
ワードの段組みの設定方法1【リボンから2段組みを設定する基本操作】
まずは最も基本となる、文書全体を2段組みにする設定方法から確認していきましょう。
Wordの段組み機能は、リボンの中の レイアウト タブに用意されています。
特別な準備は不要で、既存の文章がある状態でもワンクリックで段組みのレイアウトに変換できます。
操作の手順としては、まず段組みにしたい範囲を選択するか、文書全体に適用したい場合は何も選択しない状態のままにします。
次に レイアウト タブをクリックし、ページ設定 グループの中にある 段組み ボタンを選びます。
プルダウンメニューが開き、1段、2段、3段、左、右、そして詳細設定という項目が表示されます。
このうち 2段 を選択すると、選択範囲または文書全体が瞬時に二段組みのレイアウトに変わります。
なお、2段組みという表記のほかに二段組と省略して呼ばれることも多いですが、機能としては同じものを指しています。
段組みの数は3段や4段まで増やすこともできますが、段が増えるほど1段あたりの幅は狭くなるため、フォントサイズとのバランスに注意が必要です。
【リボンの レイアウト タブから 段組み ボタンを押すだけで、選択範囲または文書全体を瞬時に2段組みへ変更できます】
ワードの段組みの設定方法2【文章の途中から2段組みを設定する方法】
文書全体ではなく、途中の一部分だけを段組みにしたいという場面もよくあります。
例えば、前半は通常の1段組みで説明文を書き、後半だけを二段組みにして図表や参考資料を並べたいといったケースです。
このような場合は、セクション区切りという機能を使うことで、途中から段組みを切り替えることができます。
セクション区切りを挿入する手順
まず、段組みを開始したい位置にカーソルを置きます。
次に レイアウト タブから 区切り ボタンをクリックし、セクション区切り の中から 現在の位置から開始 を選択します。
これにより、カーソルの位置に見えないセクションの境目が作られ、それ以降の部分だけを独立したレイアウトとして扱えるようになります。
セクション区切りを挿入したら、続けて段組みにしたい範囲を選択し、先ほどと同じ手順で レイアウト タブの 段組み から 2段 を選びましょう。
すると、セクション区切りより前の部分は1段組みのまま、後ろの部分だけが二段組みに変わります。
もし段組みにした範囲の終わりを決めたい場合は、その位置にもう一度セクション区切りを挿入し、続く部分を1段に戻せば、途中だけを段組みにした状態が完成します。
【段組みを開始したい位置にセクション区切りを挿入してから段組みを設定すると、文章の途中からだけを2段組みに変更できます】
編集記号を表示してセクション区切りを確認する
セクション区切りは通常の画面では見えないため、意図した位置に挿入できているか不安になることがあります。
そのようなときは ホーム タブの 編集記号の表示・非表示 ボタンをオンにしてみましょう。
画面上に セクション区切り(現在の位置から新しいセクション) という表示が現れ、どこにセクションの境目があるかを目で確認できるようになります。
この表示を確認しながら作業すると、段組みが途中からずれてしまうといったミスを未然に防ぐことができます。
【編集記号の表示をオンにすると、セクション区切りの位置が画面上に表示され、途中からの段組み設定を確認しながら作業できます】
VBAで途中から段組みを設定する方法
同じ操作を何度も繰り返す場合や、決まった段落から必ず二段組みにしたい場合は、VBAマクロを使うと効率的です。
以下のマクロは、5段落目以降を二段組みに変更し、段の間に区切り線を入れるサンプルです。
Sub 段組み設定()
Dim rng As Range
Set rng = ActiveDocument.Range( _
Start:=ActiveDocument.Paragraphs(5).Range.Start, _
End:=ActiveDocument.Content.End)
rng.PageSetup.TextColumns.SetCount NumColumns:=2
rng.PageSetup.TextColumns.Spacing = CentimetersToPoints(0.8)
rng.PageSetup.TextColumns.LineBetween = True
End Sub
このマクロでは、まず対象とする範囲をParagraphsプロパティで指定し、その範囲に対してTextColumnsのSetCountメソッドで段数を2に設定しています。
続けてSpacingプロパティで段と段の間隔を0.8センチメートルに指定し、LineBetweenプロパティをTrueにすることで段の間に区切り線を表示させています。
対象範囲の開始位置を表す数字を変更すれば、任意の段落から段組みを開始するマクロとして応用できます。
【VBAのTextColumns.SetCountメソッドを使えば、指定した段落以降だけを自動的に二段組みへ変更するマクロを作成できます】
ワードの段組みの設定方法3【段の幅や間隔を数式で調整する方法】
段組みの初期設定では、段の幅と間隔は用紙のサイズや余白に応じて自動的に均等に割り振られます。
しかし、資料の内容によっては、片方の段だけを広くしたい、あるいは段の間隔を狭めて情報量を増やしたいという場合もあるでしょう。
そのようなときは 段組み の 詳細設定 画面から、数値を直接入力して幅や間隔を調整することができます。
詳細設定画面での操作手順
レイアウト タブの 段組み ボタンをクリックし、メニューの一番下にある 詳細設定 を選択します。
ダイアログボックスが開くと、種類 の項目で段数のパターンを選べるほか、下部の 幅と間隔 という欄に段ごとの幅と間隔をセンチメートル単位で入力できます。
段の幅を均等にする というチェックボックスを外すと、1段目の幅だけを入力して Enter キーを押すことで、残りの段にも同じ計算ロジックで幅が自動的に反映される仕組みになっています。
つまり、先頭の段の数値を決めるだけで、あとは残りの段が自動的に配置されるオートフィルのような感覚で設定できるのがポイントです。
ここで、段の幅がどのような数式で決まっているのかを詳しく見ていきましょう。
段の幅は、用紙の幅から左右の余白と段の間隔の合計を差し引いた残りを、段の数で均等に割ることで算出されます。
段の幅 =(用紙の幅 - 左余白 - 右余白 - 段の間隔 ×(段数 - 1)) ÷ 段数
例えば、用紙の幅が21センチメートル、左右の余白がそれぞれ3センチメートルずつ、段の間隔が0.8センチメートルの設定でA4用紙を二段組みにする場合を計算してみます。
この場合、まず用紙の幅21センチメートルから左右の余白の合計6センチメートルを引くと、印刷可能な範囲は15センチメートルになります。
次に、段の間隔0.8センチメートルに(段数2-1)を掛けた0.8センチメートルをさらに差し引くと、残りは14.2センチメートルです。
最後にこの14.2センチメートルを段数の2で割ると、1段あたりの幅は7.1センチメートルという計算になります。
このように数式の意味を理解しておくと、詳細設定画面に表示される数値が何を根拠にしているのかが分かり、意図した通りにレイアウトを調整しやすくなります。
逆に、段の幅を先に指定したい場合は、この数式を変形して間隔を逆算することも可能です。
例えば、段の幅を8センチメートルに固定したいとすると、印刷可能な範囲15センチメートルから段の幅8センチメートルの2段分にあたる16センチメートルを差し引く必要があり、この時点でマイナスの値になってしまいます。
つまり、段の幅を8センチメートルに設定すること自体が、用紙の余白の範囲を超えてしまうということが数式の段階で分かるわけです。
このように事前に数式で確認しておけば、詳細設定画面で数値を入力したあとに段がはみ出してしまうといった失敗を避けられます。
また、段の間隔を狭くしすぎると、隣り合う段の文字同士が接近して読みにくくなるため、0.5センチメートルから1センチメートル程度を目安にするとバランスが取りやすいでしょう。
【段の幅は(用紙の幅-余白-間隔×(段数-1))÷段数という数式で決まるため、数値を入力する前に計算しておくとレイアウト崩れを防げます】
ワードの段組みの設定方法4【段組みがずれる・崩れる原因と対処法】
段組みを設定したはずなのに、左右の段の高さがそろわない、文字の開始位置がずれる、といったトラブルに悩まされることもあります。
このずれの原因は一つではなく、いくつかの要因が重なって発生しているケースがほとんどです。
原因1 互換モードで開いている
古いバージョンのWordで作成された拡張子.docのファイルを開くと、タイトルバーに 互換モード と表示されることがあります。
この状態では、段組みを含む一部のレイアウト機能が旧バージョンの計算方式で処理されるため、最新のWordで新規作成した文書とは段の幅の計算結果が微妙に異なり、ずれて見えることがあります。
対処法としては、ファイル タブから 情報 を開き、変換 ボタンをクリックして最新の形式である拡張子.docxに変換することが効果的です。
原因2 改行や空白文字が段の間で不揃いになっている
段組みの中に手動で入れた改行や余分な空白があると、段ごとの行数がずれてしまい、見た目のバランスが崩れることがあります。
特に、片方の段だけに改行キーを多く押している場合、もう片方の段との高さが合わなくなり、全体として段組みがずれているように見えてしまいます。
対処法としては、編集記号の表示をオンにして、余分な改行や空白がないかを確認しながら削除していくことが基本になります。
原因3 段区切りの位置が意図した場所にない
段組みの途中で次の段に文章を送りたい場合は、段区切りという機能を使いますが、これを使わずに改ページや空白行で調整しようとすると、環境によって表示位置がずれる原因になります。
正しくは、レイアウト タブの 区切り ボタンから 段区切り を選択し、次の段の先頭に送りたい位置にカーソルを置いた状態で挿入します。
これにより、印刷時やPDF変換時にも安定して同じ位置で段が区切られるようになります。
原因4 フォントや行間の設定が段ごとに異なっている
コピーアンドペーストで別の文書から文章を貼り付けた場合、貼り付けた部分だけフォントの種類やサイズ、行間の設定が異なっていることがあります。
この状態で段組みを設定すると、同じ行数でも段ごとに高さが変わってしまい、見た目にずれが生じます。
対処法としては、貼り付け時に 貼り付けのオプション から テキストのみ保持 を選ぶか、貼り付け後にホームタブの書式のコピー元機能を使って書式をそろえることが有効です。
【段組みのずれは互換モード、余分な改行、段区切りの位置、フォントや行間の不一致が主な原因のため、拡張子.docxへの変換と編集記号の確認から順に見直すと解決しやすくなります】
まとめ ワードの段組みの設定方法(ずれる原因と対処法・2段組み・二段組・途中から)
ワードの段組みの設定方法をまとめると、次のようになります。
・基本の設定はレイアウトタブの段組みボタンから2段を選ぶだけで完了する
・文章の途中から段組みにしたい場合はセクション区切りを挿入してから設定する
・段の幅や間隔は詳細設定画面の数式に基づいて数値で調整できる
・段組みがずれる場合は互換モード、余分な改行、段区切りの位置、フォントの不一致を順番に確認する
これらのポイントを押さえておけば、二段組みや2段組みといった表記の違いに惑わされることなく、目的に合ったレイアウトを組み立てられるようになるはずです。
特に文章の途中だけを段組みにしたい場合は、セクション区切りの挿入を忘れずに行うことが成功の鍵になります。
また、段組みがずれてしまったときは、慌てて手動で調整するのではなく、まず互換モードや編集記号を確認する習慣をつけておくと、原因の切り分けがスムーズになるでしょう。
ワードの段組み機能を正しく使いこなして、読みやすく整った文書を効率よく作成していきましょう。


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