Wordで図形や画像・テキストボックスを重ねて配置したとき、背面にある要素がクリックしても選択できなくて困ったことはありませんか。
前面の要素が邪魔をして背面の図形をクリックできない・最背面に配置した画像が全くタッチできないなど、Wordのオブジェクト選択は慣れていないと手こずることがあります。しかし正しい操作方法を知れば、背面にある図形・テキストボックス・画像も確実に選択できるようになります。
この記事ではワードで図が最背面で選択できない原因と対処法(背面の図形・テキストボックス・画像を選択)について詳しく解説していきます。
ポイントは
・「オブジェクトの選択と表示」パネルを使えば背面のオブジェクトも確実に選択できる
・Tabキーを使ってオブジェクトを順番に切り替えながら選択する方法がある
・前面のオブジェクトを一時的に移動・非表示にしてから背面を選択する方法も有効
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
ワードで背面の図が選択できない原因とは
背面にある図形・画像・テキストボックスが選択できない原因を理解しておくことが、効率的な解決への第一歩です。
最も基本的な原因は「前面のオブジェクトが重なっている」ことです。Wordではオブジェクトに重なり順(前面・背面)が設定されており、前面にあるオブジェクトがクリックの動作をすべて受け取ってしまうため、その下にある背面のオブジェクトにクリックが届かない状態になります。
「テキスト折り返しの設定が”行内”になっている」場合も選択が難しくなることがあります。折り返しが「行内」に設定されたオブジェクトは文字と同じ扱いになるため、他のオブジェクトとの重なり順の調整がしにくくなります。
「グループ化されたオブジェクトの内部要素」が選択できないというケースもあります。複数のオブジェクトをグループ化した場合、グループ全体はクリックで選択できますが、グループ内の個々の要素を直接クリックしても選択できないことがあります。グループ内の特定の要素を選択するには、グループをクリックして選択してから、さらにもう一度クリックする必要があります。
また「文書の保護設定」が原因でオブジェクトの選択が制限されている場合もあります。編集が制限された文書では、図形やテキストボックスなどのオブジェクトが選択できないことがあります。
【操作のポイント】背面のオブジェクトが選択できない状況に遭遇したら、まず「どのオブジェクトが重なっているか」を把握することが大切です。「オブジェクトの選択と表示」パネルを開くと、すべてのオブジェクトとその重なり順が一覧で確認できます。これを使うことで状況を素早く把握できます。
背面の図を選択する方法1【オブジェクトの選択と表示パネルを使う】
背面にある図形・画像・テキストボックスを確実に選択する最も効率的な方法が「オブジェクトの選択と表示」パネルを使う方法です。
「ホーム」タブ→「編集」グループ→「選択」→「オブジェクトの選択と表示」をクリックします。または「図の形式」タブや「図形の書式」タブが表示されている状態で「配置」グループにある「オブジェクトの選択と表示」をクリックしてもアクセスできます。

パネルが開くと、文書内にあるすべてのオブジェクト(図形・画像・テキストボックスなど)が一覧で表示されます。一覧は上にあるものほど前面に配置されており、下にあるものほど背面にあることを示しています。各オブジェクト名の左側にある目のアイコンをクリックすると、そのオブジェクトの表示・非表示を切り替えることができます。
一覧の中から選択したいオブジェクト名をクリックすると、そのオブジェクトが選択されます。前面のオブジェクトに隠れていても、パネルから直接クリックすれば確実に選択できます。複数選択したい場合はCtrlキーを押しながらクリックすることで、複数のオブジェクトを同時に選択することが可能です。
オブジェクト名は初期状態では「テキスト ボックス 1」「図 2」などのデフォルト名が付いています。多くのオブジェクトがある場合は名前だけでは区別しにくいこともありますが、パネル上でクリックしながらどのオブジェクトか確認していくことができます。
【操作のポイント】「オブジェクトの選択と表示」パネルは、複数のオブジェクトが重なった文書を編集する際の必須ツールです。パネルを開いたまま作業することで、選択したいオブジェクトをいつでもパネルからクリックして選択できます。Wordで図形や画像を多く使う作業では、最初にこのパネルを開く習慣をつけると効率が大幅に上がります。
背面の図を選択する方法2【Tabキーでオブジェクトを順番に選択する】
オブジェクトの選択と表示パネルを使わずに、キーボードだけで背面のオブジェクトを選択する方法もあります。
まず「ホーム」タブ→「編集」→「選択」→「オブジェクトの選択」をクリックして、オブジェクト選択モードに切り替えます。この状態でTabキーを押すと、文書内のオブジェクトが前面から背面の順番に切り替わって選択されていきます。Shift+Tabを押すと逆順(背面から前面の順)でオブジェクトが選択されます。

目的のオブジェクトが選択されたら、通常通り移動・書式変更・削除などの操作を行うことができます。Tabキーを何度か押していくと、最前面から最背面まですべてのオブジェクトを順番に選択できるため、どのオブジェクトが重なっているかを確認しながら操作できます。
なお、Wordでオブジェクト選択モードに切り替えずにTabキーを押しても、テキストのタブ文字として入力されてしまいます。Tabキーによるオブジェクト切り替えを使うには、必ずオブジェクト選択モードに切り替えてから行いましょう。
また、Escキーを押すとオブジェクトの選択が解除されてテキスト編集モードに戻ります。オブジェクト選択後に不要な選択を解除したいときはEscキーを使うとよいでしょう。
【操作のポイント】Tabキーによるオブジェクト切り替えは、オブジェクトが少ない場合(2〜3個程度)に特に便利です。多くのオブジェクトが重なっている場合は「オブジェクトの選択と表示」パネルを使う方が視覚的に管理しやすくなります。状況に応じて2つの方法を使い分けましょう。
背面の図を選択する方法3【前面のオブジェクトを一時的に移動・非表示にする】
前面のオブジェクトを一時的にどかしてから背面のオブジェクトを選択する方法も、シンプルで直感的な対処法のひとつです。
まず前面にあるオブジェクトをクリックして選択し、一時的に別の場所に移動させます。背面のオブジェクトが露出したら、それをクリックして選択します。背面オブジェクトの操作が終わったら、前面のオブジェクトを元の位置に戻します。元の位置に正確に戻すため、移動前にオブジェクトの位置をメモしておくか、「レイアウト」タブから座標を確認しておくとよいでしょう。
もうひとつの方法が「オブジェクトの選択と表示」パネルの「目のアイコン」を使って前面のオブジェクトを一時的に非表示にする方法です。前面のオブジェクトを非表示にすれば、背面のオブジェクトが画面上でクリックできる状態になります。背面のオブジェクトを選択・編集した後、非表示にしたオブジェクトの目のアイコンを再度クリックすれば表示状態に戻せます。

非表示にしたオブジェクトは画面上では見えなくなりますが、印刷には反映されることがあります(Wordのバージョンや設定によって異なります)。作業中に誤って印刷してしまわないよう、非表示にしたオブジェクトは作業終了後に必ず表示状態に戻しておきましょう。
【操作のポイント】前面のオブジェクトを非表示にする方法は、重なっているオブジェクトが多い場合に特に役立ちます。目のアイコンをクリックするだけで非表示・表示を素早く切り替えられるため、試行錯誤しながら目的のオブジェクトを探す作業が格段にスムーズになります。作業後は必ず全オブジェクトを表示状態に戻しましょう。
背面の図を選択する方法4【重なり順を変更して前面に持ってくる】
背面の図形を選択できたら、その後の作業を楽にするために重なり順を変更することも検討しましょう。
背面の図形を「オブジェクトの選択と表示」パネルまたはTabキーで選択できたら、「図形の書式」タブ(または「図の形式」タブ)→「配置」グループから重なり順を変更できます。「前面へ移動」「最前面へ移動」をクリックすることで、選択したオブジェクトを前面に持ってくることができます。

また右クリックメニューからも重なり順を変更できます。オブジェクトを選択した状態で右クリックして「最前面へ移動」「前面へ移動」「最背面へ送る」「背面へ送る」から操作を選びます。
「オブジェクトの選択と表示」パネルではドラッグ操作で重なり順を変更することも可能です。パネル内のオブジェクト名を上下にドラッグすると、重なり順を直感的に変更できます。上に持っていくほど前面に、下に持っていくほど背面になります。
重なり順を変更した後に「元に戻す(Ctrl+Z)」を使えば、変更前の状態に戻すことができます。試しながら最適な重なり順を見つけていくとよいでしょう。
【操作のポイント】背面のオブジェクトを選択してから「最前面へ移動」で前面に持ってくる方法は、編集作業を終えた後に必ず元の重なり順に戻すことを忘れないようにしましょう。「最背面へ送る」で元の位置に戻すか、「Ctrl+Z」で操作を取り消して重なり順を復元することができます。
背面の図を選択する方法5【テキスト折り返しを変更して選択しやすくする】
オブジェクトの「テキスト折り返し(文字列の折り返し)」設定が「行内」になっている場合、そのオブジェクトは他のオブジェクトと重なり順を持たない特殊な状態になります。この場合は折り返しの設定を変更することで、重なり順の調整がしやすくなります。
「行内」に設定されたオブジェクトは、テキストの流れの中に埋め込まれた状態になります。このオブジェクトを他のオブジェクトと重ねようとしても、うまく配置できないことがあります。
折り返しの設定を変更するには、オブジェクトを選択した状態で「図の形式」タブ(または「図形の書式」タブ)→「配置」グループ→「文字列の折り返し」をクリックします。「前面」「四角形」「狭く」などのオプションから「前面」を選ぶと、テキストの流れから独立したオブジェクトになり、自由に移動・重ね合わせができるようになります。

設定変更後は「オブジェクトの選択と表示」パネルに表示されるようになり、重なり順の管理もしやすくなります。
【操作のポイント】文書に画像や図形を多く配置する場合は、最初から「文字列の折り返し」を「前面」または「四角形」に設定しておくと管理しやすくなります。「行内」設定のオブジェクトが混在すると重なり順の管理が複雑になるため、一つひとつの折り返し設定を確認しておく習慣をつけましょう。
まとめ ワードで画像が最背面で選択できない原因と対処法(図形・テキストボックス・画像を選択)
ワードで図が最背面で選択できない場合の原因と対処法についてまとめると
・背面のオブジェクトが選択できない主な原因は前面のオブジェクトがクリックを受け取ってしまうことで、重なり順の確認が最初のステップです。
・「ホーム」タブ→「選択」→「オブジェクトの選択と表示」パネルを使えば、すべてのオブジェクトを一覧から直接選択でき、最も確実な方法です。
・オブジェクト選択モードでTabキーを押すと前面から背面の順にオブジェクトを切り替えて選択できます。
・「オブジェクトの選択と表示」パネルの目のアイコンで前面オブジェクトを一時非表示にしてから背面オブジェクトを選択する方法も効果的です。
・背面オブジェクトを選択できたら「最前面へ移動」で前面に持ってきて編集し、作業後に元の重なり順に戻す方法もあります。
・「文字列の折り返し」が「行内」になっているオブジェクトは「前面」などに変更することで、重なり順の管理がしやすくなります。
背面のオブジェクトが選択できないトラブルは「オブジェクトの選択と表示」パネルを使うことでほぼすべて解決できます。
このパネルを活用して、複雑なレイアウトの文書でも思い通りに図形・画像・テキストボックスを操作できるようになりましょう。


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