Windows11でエクスプローラーをクリックしても何も起こらなかったり、起動してもすぐに閉じてしまうことがあります。
エクスプローラーが開かないと、ファイル操作がまったくできず、パソコンが使えない状態になってしまうでしょう。
この記事では【Windows11】エクスプローラーが開かない・起動しない原因と対処法(立ち上がらないを解決)について解説していきます。
ポイントは
・エクスプローラーが起動しない主な原因
・すぐに試せる基本的な対処法
・システムレベルの根本的な解決方法
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
エクスプローラーが起動しない主な原因
エクスプローラーが開かない、または起動してもすぐに閉じてしまう問題には、いくつかの典型的な原因があります。
システムファイルの破損、レジストリの問題、ディスク容量不足、サードパーティ製ソフトの競合などが考えられます。
主な原因を理解していきましょう。
システムファイルの破損
Windowsのシステムファイル、特にエクスプローラー本体(explorer.exe)や関連するDLLファイルが破損していると、エクスプローラーが正常に起動しません。
不適切なシャットダウン、Windowsアップデートの失敗、ディスクエラー、マルウェア感染などが原因で、ファイルが破損することがあります。
エクスプローラー本体のファイルは「C:\Windows\explorer.exe」にありますが、このファイル自体が破損している場合や、依存関係のあるシステムファイルが破損している場合があります。

ユーザープロファイルの問題
Windowsのユーザープロファイルが破損していると、そのユーザーアカウントでログインしたときにエクスプローラーが起動しないことがあります。
ユーザープロファイルには、デスクトップの設定、個人用ファイル、アプリケーション設定などが保存されています。
このプロファイルが破損すると、エクスプローラーを含む様々な機能が正常に動作しなくなります。
特に、強制終了やシステムクラッシュの後にこの問題が発生しやすくなります。
ディスク容量不足
システムドライブ(通常はCドライブ)の空き容量が極端に少ない場合、エクスプローラーが正常に起動できないことがあります。

Windowsは一時ファイルやキャッシュファイルを作成する必要があるため、最低でも10GB程度の空き容量が推奨されています。
空き容量が1GB以下になると、様々な問題が発生しやすくなり、エクスプローラーの起動にも影響します。
サードパーティ製ソフトの競合
エクスプローラーに機能を追加するサードパーティ製のソフトウェア(シェル拡張)が、エクスプローラーの起動を妨げることがあります。
クラウドストレージサービス(OneDrive、Dropbox、Google Driveなど)、圧縮・解凍ソフト、セキュリティソフトなどが、エクスプローラーに統合される際に問題を起こすことがあります。
特に、古いバージョンのソフトがWindows11に対応していない場合、競合が発生しやすくなります。
【ポイント:システムファイルの破損、ユーザープロファイルの問題、ディスク容量不足、ソフトの競合が主な原因】
すぐに試せる基本的な対処法
エクスプローラーが起動しない場合、まずは簡単な方法から試してみましょう。
再起動や一時的な処置で解決することも多いため、システムに大きな変更を加える前に基本的な対処法を試すことが重要です。
段階的に解決していきましょう。
PCを再起動する
最も基本的で効果的な対処法は、PCを再起動することです。
一時的なシステムエラーやメモリの問題は、再起動することで解消されることが多くあります。
通常の再起動方法でエクスプローラーが開かない場合は、以下の方法で強制再起動します。
「Ctrl + Alt + Delete」キーを同時に押し、画面右下の電源ボタンから「再起動」を選択します。

それでも操作できない場合は、電源ボタンを長押しして強制終了し、再度電源を入れます。
ただし、強制終了は最終手段として、他の方法が使えない場合のみ実行してください。
タスクマネージャーからエクスプローラーを再起動
エクスプローラーのプロセスが正常に動作していない場合、タスクマネージャーから再起動できます。
「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押してタスクマネージャーを起動します。

「プロセス」タブで「エクスプローラー」を探します。
見つからない場合は、以下の手順で手動で起動します。
タスクマネージャーの「ファイル」メニューから「新しいタスクの実行」をクリックします。

「explorer.exe」と入力して「OK」をクリックします。
これにより、エクスプローラーが新たに起動します。
エクスプローラーが一覧に表示されている場合は、右クリックして「再起動」を選択すれば、プロセスが再起動されます。
セーフモードで起動して確認
通常モードで起動しない場合、セーフモードで起動すると原因を特定できることがあります。
セーフモードでは、最小限のドライバとサービスのみが読み込まれるため、サードパーティ製ソフトの影響を除外できます。
セーフモードの起動方法
「設定」→「システム」→「回復」を開きます。
「PCの起動をカスタマイズする」の下にある「今すぐ再起動」をクリックします。

再起動後、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選択します。
再起動後、「4」キーまたは「F4」キーを押して「セーフモードを有効にする」を選択します。
セーフモードで起動した状態でエクスプローラーが正常に動作する場合、サードパーティ製ソフトやドライバが原因の可能性が高いです。
ディスク容量を確認して空きを確保
ディスク容量が不足している場合、不要なファイルを削除して空き容量を確保します。
タスクマネージャーから「新しいタスクの実行」を開き、「cleanmgr」と入力してエンターキーを押します。
ディスククリーンアップが起動するので、削除するファイルを選択して「OK」をクリックします。
「システムファイルのクリーンアップ」をクリックすると、Windows Updateの古いファイルなども削除対象に含められます。
さらに容量を確保したい場合は、「設定」→「システム」→「ストレージ」から「一時ファイル」を削除できます。
【ポイント:再起動、タスクマネージャーからの再起動、セーフモード起動、ディスク容量の確保を順番に試す】
システムレベルの根本的な解決方法
基本的な対処法で解決しない場合、システムレベルでの修復が必要です。
システムファイルの修復、ユーザープロファイルの再作成、Windowsの復元などで、多くの問題が解決できます。
より高度な解決方法を確認していきましょう。
システムファイルチェッカーを実行
システムファイルが破損している場合、Windowsの修復ツールで自動的に修正できます。
「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを開き、「ファイル」→「新しいタスクの実行」をクリックします。

「cmd」と入力し、「このタスクに管理者特権を付与して作成します」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
コマンドプロンプトが管理者権限で起動したら、以下のコマンドを入力してエンターキーを押します。
sfc /scannow
システムファイルのスキャンと修復が開始されます。
この処理には10~30分程度かかることがあります。
完了後、「Windows リソース保護により、破損したファイルが見つかり、それらは正常に修復されました」と表示されれば、修復が成功しています。
PCを再起動して、エクスプローラーが正常に起動するか確認しましょう。
DISMツールでシステムイメージを修復
システムファイルチェッカーで解決しない場合、DISMツールを使ってシステムイメージを修復します。
管理者権限のコマンドプロンプトで、以下のコマンドを順番に実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
このコマンドで、システムイメージに問題があるか確認します。
問題が検出された場合、次のコマンドで修復します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
この処理には15~30分程度かかることがあります。
完了後、再度「sfc /scannow」を実行すると、より確実にシステムファイルを修復できます。
新しいユーザーアカウントを作成
ユーザープロファイルの破損が原因の場合、新しいユーザーアカウントを作成することで解決できます。
新規アカウントの作成手順
「Ctrl + Alt + Delete」キーを押し、「タスクマネージャー」を起動します。
「ファイル」→「新しいタスクの実行」で「ms-settings:otherusers」と入力し、エンターキーを押します。

設定画面が開いたら、「アカウントの追加」をクリックします。

「このユーザーのサインイン情報がありません」→「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」を選択します。
ユーザー名とパスワードを設定して「次へ」をクリックします。
新しいアカウントが作成されたら、そのアカウントでログインしてエクスプローラーが正常に動作するか確認します。
正常に動作する場合、古いアカウントから新しいアカウントにファイルを移動して、以降は新しいアカウントを使用します。
システムの復元を実行
問題が発生する前の状態に、システムを復元する方法もあります。
タスクマネージャーから「新しいタスクの実行」を開き、「rstrui.exe」と入力してエンターキーを押します。

システムの復元ウィザードが起動するので、「次へ」をクリックします。
エクスプローラーが正常に動作していた日時の復元ポイントを選択して「次へ」をクリックします。
内容を確認して「完了」をクリックすると、システムの復元が開始されます。
復元中はPCを操作できないため、時間に余裕があるときに実行しましょう。
復元が完了すると、PCが再起動され、選択した日時の状態に戻ります。
Windowsの修復インストール
上記のすべての方法で解決しない場合、Windowsの修復インストール(上書きインストール)を検討します。
この方法は、個人ファイルやインストール済みアプリを残したまま、Windowsのシステムファイルのみを再インストールします。
修復インストールの手順
Microsoftの公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロードします。
ツールを実行し、「このPCをアップグレードする」を選択します。
画面の指示に従って進めると、現在のWindows11が修復インストールされます。
この処理には1~2時間程度かかることがあります。
修復インストール後は、個人ファイルは残りますが、一部の設定やアプリは再設定が必要になる場合があります。
クリーンインストール(最終手段)
すべての方法で解決しない場合の最終手段として、Windowsのクリーンインストールがあります。
この方法は、すべてのデータとアプリが削除されるため、事前に重要なファイルをバックアップする必要があります。
「設定」→「システム」→「回復」→「このPCをリセットする」から、「すべて削除する」を選択します。
クリーンインストール後は、Windowsが初期状態になり、エクスプローラーも正常に動作するようになります。
ただし、すべてのアプリやデータを再設定する必要があるため、時間と手間がかかります。
【ポイント:sfc /scannow、DISMツール、新規ユーザーアカウント作成、システムの復元で段階的に解決】
まとめ Win11でエクスプローラーが起動しない問題の解決
Windows11でエクスプローラーが起動しない主な原因は、システムファイルの破損、ユーザープロファイルの問題、ディスク容量不足、サードパーティ製ソフトの競合です。
基本的な対処法として、PCを再起動、タスクマネージャーからエクスプローラーを再起動(explorer.exe)、セーフモードで起動して原因特定、ディスククリーンアップで容量確保を順番に試します。
根本的な解決には、sfc /scannowでシステムファイルを修復、DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealthでシステムイメージを修復、新規ユーザーアカウントを作成、システムの復元で以前の状態に戻す方法があります。
段階的に対処法を試していくことで、ほとんどの場合はエクスプローラーの起動問題を解決できるため、焦らず一つずつ確認していきましょう。


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