Windows11でエクスプローラーを使っていると、突然動かなくなったり、「応答なし」と表示されたりすることがあります。
ファイルを開こうとしただけなのに固まってしまい、作業が中断されてイライラした経験はありませんか。
この記事では【Windows11】エクスプローラーが固まる・重い・応答なしの原因と直し方(頻繁に・エクスプローラーだけ・動かなくなる・調子が悪い)について解説していきます。
ポイントは
・エクスプローラーが固まる主な原因
・即座に対処できる応急処置
・根本的な解決方法と予防策
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
エクスプローラーが固まる主な原因
エクスプローラーが応答しなくなる原因は様々ですが、多くの場合、特定のパターンがあります。
システムファイルの破損、サムネイル表示の問題、外部デバイスの不具合などが主な原因です。
まずは原因を理解していきましょう。
サムネイルとプレビュー機能の負荷
エクスプローラーでフォルダを開いたとき、画像や動画のサムネイル(縮小画像)を自動生成する機能があります。
大量の高解像度画像や動画ファイルがあるフォルダを開くと、サムネイル生成に時間がかかり、エクスプローラーが固まることがあります。
特に、以下のような状況で問題が発生しやすくなります。
・4K動画や高解像度のRAW画像が大量にあるフォルダ
・ネットワークドライブや外付けHDDの画像フォルダ
・破損した画像・動画ファイルが含まれている場合
サムネイル生成は、初回アクセス時に特に時間がかかり、キャッシュが作成されるまで待つ必要があります。
検索インデックスの問題
Windowsの検索機能は、バックグラウンドでファイルのインデックスを作成しています。
このインデックス作成プロセスがエクスプローラーの動作に影響を与え、固まる原因になることがあります。
特に、以下の状況で問題が発生しやすくなります。
・Windowsアップデート直後のインデックス再構築中
・大量のファイルを新しく追加した直後
・インデックスファイルが破損している場合
インデックス作成中は、ディスクアクセスが集中するため、エクスプローラーの応答が遅くなります。
外部デバイスやネットワークドライブの接続
外付けHDD、USBメモリ、ネットワークドライブなどが正常に接続されていない場合、エクスプローラーがアクセスしようとして固まることがあります。
エクスプローラーの左側にある「PC」や「ネットワーク」に表示されているドライブに問題があると、エクスプローラー全体が応答しなくなります。
例えば、以下のような状況が考えられます。
・ネットワークドライブのサーバーがオフラインまたは応答が遅い
・外付けHDDの接続が不安定
・取り外したUSBメモリのドライブレターが残っている
エクスプローラーは起動時にすべてのドライブにアクセスしようとするため、応答のないドライブがあると固まってしまいます。
システムファイルやレジストリの破損
Windowsのシステムファイルやレジストリが破損していると、エクスプローラーが正常に動作しなくなることがあります。
不適切なシャットダウン、ウイルス感染、ディスクエラーなどが原因で、ファイルが破損することがあります。
また、サードパーティ製のシェル拡張(右クリックメニューに追加される機能)が競合している場合も、エクスプローラーの不安定さの原因になります。
【ポイント:サムネイル生成、検索インデックス、外部デバイスの問題、システムファイルの破損が主な原因】
エクスプローラーが固まったときの即座の対処法
エクスプローラーが応答しなくなったときに、すぐに試せる対処法があります。
エクスプローラーを再起動したり、応答を待ったりすることで、一時的に問題を解決できます。
緊急時の対応方法を確認していきましょう。
エクスプローラーを強制的に再起動する方法
エクスプローラーが固まったときの最も基本的な対処法は、タスクマネージャーから再起動することです。
「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押してタスクマネージャーを起動します。

「プロセス」タブで「エクスプローラー」を探して右クリックし、「再起動」を選択します。

エクスプローラーが一度終了し、自動的に再起動されます。
デスクトップのアイコンが一瞬消えて、すぐに再表示されます。
この方法は、開いているファイルやフォルダは閉じられますが、保存済みのデータは失われません。
タスクマネージャーが開けない場合は、以下の方法も試せます。
「Ctrl + Alt + Delete」キーを押して、「タスクマネージャー」を選択する方法もあります。
特定のフォルダが原因の場合
特定のフォルダを開いたときだけ固まる場合、そのフォルダに問題がある可能性があります。
サムネイル表示を無効にして開く
問題のフォルダをエクスプローラーで開く前に、表示方法を変更します。
エクスプローラーを開き、まず別のフォルダ(例:Cドライブのルート)を表示します。
「表示」メニューから「一覧」または「詳細」を選択します。

この状態で問題のフォルダに移動すると、サムネイル生成がスキップされ、固まりにくくなります。
アドレスバーから直接パスを入力
エクスプローラーのアドレスバーに、問題のフォルダのパスを直接入力してエンターキーを押します。
これにより、ナビゲーション処理をスキップして直接フォルダを開けます。
応答を待つか強制終了するか
「応答なし」と表示されても、実際には処理が進行中の場合があります。
特にサムネイル生成や大量のファイル読み込み中は、数分待つと正常に動作することがあります。
タイトルバーに「(応答なし)」と表示されていても、すぐに強制終了せず、1~2分程度待ってみましょう。
ただし、5分以上待っても変化がない場合は、完全にフリーズしている可能性が高いため、再起動が必要です。
作業中のデータがある場合は、他のアプリケーションで保存できるものは先に保存してから、エクスプローラーを再起動することをおすすめします。
【ポイント:タスクマネージャーからエクスプローラーを再起動、サムネイル表示を無効化、数分待つことで解決することが多い】
根本的な解決方法と予防策
一時的な対処法だけでなく、エクスプローラーが頻繁に固まる問題を根本的に解決する方法があります。
システム設定の最適化、不要なプロセスの停止、システムメンテナンスなどで、エクスプローラーの安定性を向上できます。
長期的な解決策を確認していきましょう。
サムネイルキャッシュをクリア・無効化
サムネイルキャッシュが破損していると、エクスプローラーが固まる原因になります。
サムネイルキャッシュのクリア
「設定」→「システム」→「ストレージ」を開きます。

「ストレージセンサー」の「今すぐ空き領域を増やす」をクリックします。

「一時ファイル」の項目で「縮小表示」にチェックを入れて「ファイルの削除」をクリックします。
これにより、破損したサムネイルキャッシュがクリアされ、次回から新しくサムネイルが生成されます。
サムネイル表示を完全に無効化
頻繁に固まる場合は、サムネイル表示自体を無効にする方法もあります。
エクスプローラーで「…」→「オプション」を開きます。

「表示」タブをクリックし、「常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない」にチェックを入れます。

「適用」→「OK」をクリックすると、すべてのファイルがアイコン表示になり、サムネイル生成が行われなくなります。
視覚的な利便性は下がりますが、エクスプローラーの動作が大幅に軽くなります。
検索インデックスを再構築
検索インデックスが破損している場合、再構築することで問題を解決できます。
スタートメニューの検索ボックスに「インデックス」と入力し、「インデックスのオプション」を選択します。

「詳細設定」ボタンをクリックし、「再構築」ボタンをクリックします。

確認メッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。
インデックスの再構築には、ファイル数によって数分から数時間かかることがあります。
再構築中もPCは使用できますが、エクスプローラーの動作が一時的に遅くなる可能性があります。
または、インデックス対象から問題のあるフォルダを除外する方法もあります。
「インデックスのオプション」で「変更」ボタンをクリックし、問題のあるフォルダのチェックを外します。
不要なシェル拡張を無効化
サードパーティ製のソフトがエクスプローラーに追加した機能が、競合して固まる原因になることがあります。
「ShellExView」という無料ツールを使うと、シェル拡張を管理できます。
公式サイトからShellExViewをダウンロードして起動します。
一覧から、Microsoft製以外のシェル拡張を探します。
怪しいものを選択して右クリックし、「Disable Selected Items」を選択して無効化します。
特に、クラウドストレージサービス(OneDrive、Dropbox、Google Driveなど)のシェル拡張が原因になることが多いため、これらを一時的に無効化して動作を確認してみましょう。
問題が解決したら、一つずつ有効化して原因を特定できます。
システムファイルチェッカーを実行
システムファイルが破損している場合、Windowsの修復ツールで修正できます。
「Win + X」キーを押して「ターミナル(管理者)」を選択します。
【【ここに図を入れる】】
以下のコマンドを入力してエンターキーを押します。
sfc /scannow
システムファイルのスキャンと修復が開始されます。
この処理には10~30分程度かかることがあります。
完了後、PCを再起動して動作を確認します。
さらに、DISMツールでシステムイメージを修復する方法もあります。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
このコマンドを実行してから、再度「sfc /scannow」を実行すると、より確実にシステムファイルを修復できます。
クリーンブートで原因を特定
バックグラウンドで動作している他のプログラムが原因の場合、クリーンブートで特定できます。
「Win + R」キーを押して「msconfig」と入力し、エンターキーを押します。
「サービス」タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックを入れ、「すべて無効」をクリックします。

「スタートアップ」タブで「タスクマネージャーを開く」をクリックし、すべてのスタートアップ項目を無効にします。
PCを再起動して、エクスプローラーが正常に動作するか確認します。
問題が解決した場合、サービスやスタートアップ項目を一つずつ有効化して、原因のプログラムを特定できます。
【ポイント:サムネイルキャッシュのクリア、検索インデックスの再構築、シェル拡張の無効化、システムファイルの修復で根本的に解決】
まとめ Win11でエクスプローラーが固まる問題の解決方法
Windows11のエクスプローラーが固まる主な原因は、サムネイル生成の負荷、検索インデックスの問題、外部デバイスの接続不良、システムファイルの破損です。
即座の対処法として、Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開いてエクスプローラーを再起動、サムネイル表示を一覧または詳細に変更、数分待って処理が完了するか確認します。
根本的な解決には、サムネイルキャッシュのクリアまたは無効化、検索インデックスの再構築、ShellExViewで不要なシェル拡張を無効化、sfc /scannowでシステムファイルを修復します。
定期的なメンテナンスと適切な設定により、エクスプローラーの安定性を大幅に向上できるため、問題が頻発する場合は複数の対策を組み合わせて実施していきましょう。


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