Windows11でフォルダを削除しようとしたら、「別のプログラムがこのフォルダを開いています」「アクセス許可が必要です」などのエラーメッセージが表示されて削除できないことがあります。
開いているプログラムがないのに削除できない、という経験はありませんか。
この記事では【Windows11】フォルダ削除できない(別のプログラムが:アクセス許可の権限・開いてない・使用中・thumbs.db・項目が見つかりません)について解説していきます。
ポイントは
・使用中のプログラムを終了させる
・アクセス権限の取得と管理者権限での削除
・隠しファイルやシステムファイルの対処法
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
フォルダが削除できない原因1【別のプログラムが使用中】
フォルダを削除しようとしたとき、「別のプログラムがこのフォルダーまたはファイルを開いているので、操作を完了できません」というエラーが表示されることがあります。
これは、そのフォルダ内のファイルが何らかのアプリケーションで使用中のため、Windowsがフォルダを削除できない状態です。
使っていないつもりでも、バックグラウンドで動作しているプログラムがファイルを開いている可能性があるでしょう。
開いているプログラムを確認して終了
まず、削除したいフォルダ内のファイルを開いているアプリケーションがないか確認しましょう。
例えば、フォルダ内のWordファイルやExcelファイルを開いたままにしていないか、画像ファイルをフォトアプリで表示していないか確認します。

該当するアプリケーションを見つけたら、ファイルを閉じてアプリを終了します。
それでも削除できない場合は、タスクマネージャーを使ってプログラムを強制終了します。
「Ctrl + Shift + Esc」キーを押してタスクマネージャーを起動しましょう。

「プロセス」タブで、削除したいフォルダに関連するアプリケーションを探します。
例えば、画像フォルダの場合は「フォト」や「ペイント」、文書フォルダの場合は「Word」や「Excel」などが該当します。
該当するプロセスを右クリックして「タスクの終了」を選択すれば、プログラムが強制終了されます。

プログラムを終了した後、再度フォルダの削除を試してみましょう。
エクスプローラーを再起動する方法
エクスプローラー自体がフォルダを使用中の場合もあります。
タスクマネージャーの「プロセス」タブで「エクスプローラー」を探し、右クリックして「再起動」を選択します。

エクスプローラーが再起動されると、一時的に画面が真っ黒になり、その後デスクトップが再表示されます。
この操作により、エクスプローラーが保持していたファイルやフォルダへの参照がリセットされ、削除できるようになる場合があります。
PCを再起動する
上記の方法で解決しない場合は、PCを再起動することをおすすめします。
再起動することで、すべてのプログラムが完全に終了し、ファイルやフォルダへのロックが解除されます。
再起動後に再度フォルダの削除を試すと、スムーズに削除できることが多いでしょう。
【ポイント:タスクマネージャーで使用中のプログラムを終了、またはPCを再起動することで多くの場合解決する】
フォルダが削除できない原因2【アクセス許可の権限がない】
「この操作を実行するアクセス許可が必要です」というエラーメッセージが表示される場合があります。
これは、現在ログインしているユーザーアカウントに、そのフォルダを削除する権限がないことを意味します。
管理者権限を取得するか、フォルダの所有権を変更することで削除できるようになるでしょう。
管理者として削除を実行
最も簡単な方法は、管理者権限でエクスプローラーを起動することです。
ただし、Windows11では標準でエクスプローラーを管理者として実行する機能がないため、PowerShellを管理者として起動してから削除します。
スタートボタンを右クリックして「ターミナル(管理者)」を選択します。

ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリックします。
ターミナルが起動したら、削除したいフォルダのパスを入力して削除します。
例えば、デスクトップにある「古いフォルダ」を削除する場合、「Remove-Item “C:\Users\[ユーザー名]\Desktop\古いフォルダ” -Recurse -Force」と入力します。

「-Recurse」オプションはフォルダ内のすべてのファイルとフォルダも含めて削除することを意味します。
「-Force」オプションは隠しファイルや読み取り専用ファイルも削除することを意味します。
エンターキーを押せば、フォルダが削除されます。
フォルダの所有権を取得する方法
フォルダの所有者が別のユーザーアカウントになっている場合、所有権を変更することで削除できるようになります。
削除したいフォルダを右クリックして「プロパティ」を選択します。

「セキュリティ」タブを開き、「詳細設定」ボタンをクリックしましょう。

セキュリティの詳細設定画面が開いたら、上部にある「所有者」の横にある「変更」をクリックします。

「選択するオブジェクト名を入力してください」という欄に、現在ログインしているユーザー名を入力するか、「詳細設定」→「検索」から自分のアカウントを探して選択します。

「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
所有権が変更されたら、「セキュリティ」タブに戻り、現在のユーザーに「フルコントロール」の権限があるか確認します。
権限がない場合は、「編集」ボタンから権限を追加しましょう。
これでフォルダを削除できるようになります。
【ポイント:管理者権限での削除またはフォルダの所有権を取得することで、アクセス許可の問題を解決できる】
フォルダが削除できない原因3【隠しファイルやシステムファイルの問題】
フォルダ内に「thumbs.db」などの隠しファイルやシステムファイルがあると、フォルダが削除できないことがあります。
これらのファイルはWindowsが自動的に作成するもので、通常は表示されないため、削除を妨げていることに気付きにくいのです。
隠しファイルを表示して削除するか、特定のシステムファイルの作成を無効にすることで解決できるでしょう。
隠しファイルを表示する方法
エクスプローラーを開き、上部のメニューから「表示」をクリックします。
「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れましょう。

これにより、通常は表示されない隠しファイルやフォルダが半透明のアイコンで表示されるようになります。
削除したいフォルダを開いて、「thumbs.db」や「desktop.ini」などの隠しファイルがないか確認します。

これらのファイルがある場合は、個別に削除してからフォルダを削除してみましょう。
thumbs.dbファイルの問題を解決
「thumbs.db」は、画像フォルダのサムネイル表示を高速化するためにWindowsが自動作成するファイルです。
このファイルが原因でフォルダが削除できない場合、まずエクスプローラーでそのフォルダを閉じます。
それでも削除できない場合は、thumbs.dbの自動作成を無効にする設定を行います。
「Win + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「gpedit.msc」と入力してエンターキーを押します。

※Windows11 Homeエディションの場合、グループポリシーエディターが利用できないため、次の方法を試してください。
ローカルグループポリシーエディターが開いたら、「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「エクスプローラー」と進みます。

右側の一覧から「縮小表示のキャッシュをオフにする」をダブルクリックし、「有効」を選択して「OK」をクリックします。


これにより、今後thumbs.dbファイルが作成されなくなります。
既に作成されているthumbs.dbファイルは、手動で削除するか、PCを再起動してから削除してみましょう。
「項目が見つかりません」エラーの対処法
「項目が見つかりません」というエラーが表示される場合、フォルダのパス名が長すぎるか、ファイル名に使用できない文字が含まれている可能性があります。
この場合、フォルダを階層の浅い場所に移動してから削除を試みます。
例えば、「C:\Users\ユーザー名\Documents\プロジェクト\2024\資料\詳細\最終版\修正版」のような深い階層にあるフォルダは、「C:\temp」などにいったん移動してから削除すると成功することがあります。
また、コマンドプロンプトから削除する方法も有効です。
管理者としてコマンドプロンプトを起動し、「del /f /s /q /a “フォルダのパス”」と入力してエンターキーを押すと、強制的にファイルを削除できます。

その後、「rd /s /q “フォルダのパス”」でフォルダ自体を削除します。

【ポイント:隠しファイルを表示して個別に削除、thumbs.dbの自動作成を無効化することで問題を解決できる】
まとめ Win11でフォルダが削除できない原因と対処法
Windows11でフォルダが削除できない原因と対策をまとめると、別のプログラムが使用中の場合はタスクマネージャーでプロセスを終了またはPCを再起動し、アクセス許可の問題は管理者権限での削除またはフォルダの所有権を取得することで解決します。
隠しファイルが原因の場合は表示設定を変更して個別に削除し、thumbs.dbの自動作成を無効化することで今後の問題を防げます。
「項目が見つかりません」エラーは階層を浅くするか、コマンドプロンプトから強制削除することで対処できます。
これらの方法を順番に試していけば、ほとんどのフォルダ削除の問題を解決できるでしょう。


コメント