Windows11でファイルをメールで送りたいとき、容量が大きすぎて添付できなかったり、複数のファイルをまとめて送る方法が分からなかったりすることがあります。
特にビジネスシーンでは、資料を素早く正確に相手に届ける必要があるでしょう。
この記事では【Windows11】ファイルをメール添付(zip圧縮・容量・リンク・できない原因と対処法も)について解説していきます。
ポイントは
・基本的なファイル添付の方法
・zip圧縮で複数ファイルをまとめて送信
・大容量ファイルはリンク共有で対応
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
メールにファイルを添付する基本的な方法
まずは、Windows11でメールにファイルを添付する基本的な方法を確認しましょう。
メールアプリによって多少の違いはありますが、基本的な手順は共通しています。
一般的な添付方法から確認していきます。
メールアプリから添付する方法
Windows11標準のメールアプリやOutlookを使用している場合、以下の手順でファイルを添付します。
メールアプリを起動し、新規メッセージを作成します。
「新しいメール」ボタンをクリックして、新規メッセージウィンドウを開きましょう。

宛先、件名、本文を入力した後、ファイルを添付します。
添付ボタンから選択
メッセージウィンドウの上部にある「添付」ボタン(クリップのアイコン)をクリックします。
ファイル選択ダイアログが開くので、添付したいファイルを選択して「開く」をクリックします。
複数のファイルを添付したい場合は、Ctrlキーを押しながら複数のファイルをクリックして選択できます。
添付されたファイルは、メール本文の上部または下部に表示され、ファイル名とサイズが確認できます。
ドラッグ&ドロップで添付
エクスプローラーから直接、メールにファイルをドラッグ&ドロップすることもできます。
エクスプローラーでファイルを選択し、メールの新規メッセージウィンドウにドラッグして離します。
この方法は、複数のファイルを一度に添付する際にも便利です。
添付できるファイルサイズの制限
メールサービスには、添付ファイルのサイズ制限があります。
一般的な制限は以下の通りです。
・Outlook.com:20MB
・Gmail:25MB
・Yahoo!メール:25MB
・企業メール:10~25MB程度(会社によって異なる)
これらの制限を超えるファイルは、添付することができません。
送信しようとすると、「ファイルサイズが大きすぎます」というエラーメッセージが表示されます。
また、複数のファイルを添付する場合、合計サイズが制限を超えないように注意が必要です。
【ポイント:添付ボタンから選択、またはドラッグ&ドロップで簡単に添付でき、サイズ制限は通常20~25MB】
複数ファイルをzip圧縮してメールに添付する方法
複数のファイルをまとめて送りたい場合、zip圧縮すると便利です。
zip圧縮することで、ファイルをまとめて一つにでき、ファイルサイズも小さくなる場合があります。
Windows11の標準機能を使った圧縮方法を確認していきましょう。
Windows標準機能でzip圧縮する方法
Windows11には、標準でzip圧縮機能が搭載されているため、追加ソフト不要で圧縮できます。
単一のファイルを圧縮
圧縮したいファイルを右クリックします。
表示されたメニューから「ZIPファイルに圧縮」を選択します。

同じ場所に、元のファイルと同じ名前で「.zip」という拡張子が付いた圧縮ファイルが作成されます。
例えば、「報告書.docx」を圧縮すると、「報告書.zip」というファイルができます。
複数のファイルをまとめて圧縮
圧縮したい複数のファイルを選択します。
Ctrlキーを押しながらファイルをクリックすることで、複数選択できます。
選択した状態で右クリックし、「ZIPファイルに圧縮」を選択します。
選択したファイルがすべて含まれた一つのzipファイルが作成されます。
フォルダごと圧縮
フォルダ全体を圧縮することもできます。
圧縮したいフォルダを右クリックし、「ZIPファイルに圧縮」を選択します。
フォルダ内のすべてのファイルとサブフォルダが、一つのzipファイルに圧縮されます。
受信者がzipファイルを解凍すれば、元のフォルダ構造がそのまま再現されます。
圧縮ファイルをメールに添付
作成したzipファイルを、通常のファイルと同様にメールに添付します。
メールの新規メッセージで「添付」ボタンをクリックし、作成したzipファイルを選択します。
または、zipファイルをメールウィンドウにドラッグ&ドロップします。
添付後、ファイル名とサイズを確認して、制限内であることを確認してから送信します。
パスワード付きzip圧縮の方法
機密情報を含むファイルを送る場合、パスワード付きのzip圧縮が推奨されます。
ただし、Windows11の標準機能ではパスワード付き圧縮ができないため、フリーソフトを使用する必要があります。
7-Zipでパスワード付き圧縮
7-Zipという無料ソフトを使えば、パスワード付きzip圧縮ができます。
7-Zipの公式サイトからソフトをダウンロードしてインストールします。
インストール後、パスワードをかけたいファイルを右クリックし、「7-Zip」→「圧縮」を選択します。
圧縮設定の画面が表示されるので、以下の項目を設定します。
・書庫形式:「zip」を選択
・暗号化の項目で、パスワードを入力(2回入力して確認)
・暗号化方式:「AES-256」を選択(セキュリティ強度が高い)
設定を確認したら「OK」をクリックすれば、パスワード付きzipファイルが作成されます。
パスワードの伝え方
パスワード付きzipファイルをメールで送る際は、必ずファイルとパスワードを別々に伝えます。
一般的な手順は以下の通りです。
・1通目のメール:パスワード付きzipファイルを添付して送信
・2通目のメール:パスワードのみを記載して送信
または、パスワードを電話やLINE、SMSなど別の連絡手段で伝える方法もあります。
同じメールにzipファイルとパスワードを記載すると、セキュリティの意味がなくなってしまうため、必ず別々に送信しましょう。
【ポイント:複数ファイルを右クリック→ZIPファイルに圧縮で一つにまとめ、セキュリティ強化にはパスワード付き圧縮を使用】
大容量ファイルをリンク共有で送る方法
添付ファイルのサイズ制限を超える大容量ファイルを送りたい場合、クラウドストレージのリンク共有機能を使います。
OneDriveやGoogle Driveなどを活用すれば、何十GBものファイルでも共有できます。
リンク共有の方法を確認していきましょう。
OneDriveでリンクを作成して共有
Windows11にはOneDriveが標準搭載されているため、すぐに利用できます。
OneDriveにファイルをアップロード
エクスプローラーでOneDriveフォルダを開きます。

通常は「C:\Users\ユーザー名\OneDrive」にあります。
共有したいファイルをOneDriveフォルダにコピーまたは移動します。
ファイルが自動的にクラウドにアップロードされます。
共有リンクを作成
OneDrive内のファイルを右クリックし、「OneDrive リンクの共有」を選択します。
共有リンクが自動的に作成され、クリップボードにコピーされます。
この状態で、メールの本文に「Ctrl + V」キーで貼り付ければ、リンクが挿入されます。
より詳細な設定をしたい場合は、「共有」を選択します。
共有設定のダイアログが表示されるので、以下の項目を設定できます。
・リンクにアクセスできる人の範囲(特定のユーザー、リンクを知っている組織内のユーザー、リンクを知っているすべてのユーザー)
・編集権限の有無(表示のみ、編集可能)
・有効期限の設定
・パスワード保護
ビジネス用途では、「リンクを知っている組織内のユーザー」または「特定のユーザー」を選択し、「表示のみ」に設定することが一般的です。
設定を確認したら「リンクのコピー」をクリックすれば、共有リンクがクリップボードにコピーされます。
Google Driveでリンク共有
Google Driveを利用している場合も、同様にリンク共有ができます。
Google Driveにファイルをアップロード
ブラウザでGoogle Drive(drive.google.com)にアクセスします。
「新規」→「ファイルのアップロード」をクリックし、共有したいファイルを選択します。
アップロードが完了するまで待ちます。
共有リンクを作成
アップロードしたファイルを右クリックして「共有」を選択します。
「リンクを取得」をクリックし、アクセス権限を設定します。
・制限付き:特定のユーザーのみアクセス可能
・リンクを知っている全員:リンクを知っている人は誰でもアクセス可能
権限を「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」から選択します。
「リンクをコピー」をクリックすれば、共有リンクがクリップボードにコピーされます。
このリンクをメール本文に貼り付けて送信すれば、受信者はブラウザからファイルにアクセスできます。
リンク共有のメリットとデメリット
リンク共有の最大のメリットは、ファイルサイズの制限がないことです。
何十GBもの大容量ファイルでも、ストレージ容量の範囲内であれば共有できます。
また、メールサーバーに負荷をかけず、複数人に同じファイルを送る際も効率的です。
一方、デメリットとして、受信者がインターネットに接続していないとアクセスできない点があります。
また、クラウドストレージのアカウントが必要な場合もあるため、相手の環境を確認することが重要でしょう。
セキュリティ面でも、リンクが漏洩すると第三者がアクセスできる可能性があるため、有効期限やパスワード保護の設定が推奨されます。
【ポイント:OneDriveやGoogle Driveにアップロードして共有リンクを作成、メール本文に貼り付けることで大容量ファイルを共有できる】
ファイルを添付できない原因と対処法
ファイルをメールに添付しようとしても、うまくいかないことがあります。
エラーメッセージが表示される、添付ボタンが使えない、送信できないなど、様々な問題が発生する場合があります。
よくある原因と解決方法を確認していきましょう。
ファイルサイズが制限を超えている
最も多い原因は、ファイルサイズが添付制限を超えていることです。
対処法1:zip圧縮してサイズを小さくする
前述のzip圧縮を行うことで、ファイルサイズを小さくできます。
特に、テキストファイルやOffice文書は、圧縮率が高く効果的です。
対処法2:画像や動画の解像度を下げる
画像や動画ファイルは、解像度を下げることでファイルサイズを大幅に削減できます。
画像編集ソフトや動画編集ソフトで、解像度やビットレートを下げてから保存し直します。
対処法3:クラウドストレージのリンク共有を使用
どうしてもサイズが大きい場合は、前述のOneDriveやGoogle Driveのリンク共有を利用します。
ファイル形式が制限されている
セキュリティ上の理由で、特定のファイル形式が添付できない場合があります。
特に、以下のファイル形式は制限されることが多いです。
・実行ファイル:.exe、.bat、.com、.cmd
・スクリプトファイル:.js、.vbs、.ps1
・一部の圧縮ファイル:.rar(zipは通常OK)
対処法1:zip圧縮してから添付
実行ファイルなど制限されているファイルも、zip圧縮すれば添付できる場合があります。
ただし、受信者のメールサーバーでもブロックされる可能性があるため、確実ではありません。
対処法2:ファイル拡張子を変更(非推奨)
拡張子を一時的に変更して添付し、受信者に元に戻してもらう方法もありますが、セキュリティリスクがあるため推奨されません。
対処法3:クラウドストレージを利用
制限されているファイル形式でも、OneDriveやGoogle Driveにアップロードしてリンク共有すれば、問題なく送信できます。
インターネット接続の問題
インターネット接続が不安定だと、ファイルのアップロードが失敗することがあります。
対処法:接続を確認して再試行
Wi-Fiまたは有線LANの接続状態を確認します。
大容量ファイルを送信する場合は、安定した接続環境で行うことをおすすめします。
送信中にエラーが発生した場合は、時間を置いてから再度試してみましょう。
メールサーバーの一時的な問題
メールサーバーに一時的な障害が発生している場合があります。
対処法:時間をおいて再試行
数分から数時間待ってから、再度送信を試してみます。
メールサービスの公式サイトで、障害情報が公開されていないか確認することもできます。
【ポイント:サイズ超過はzip圧縮またはリンク共有で対応、ファイル形式制限もリンク共有で回避できる】
まとめ Win11でファイルをメールに添付する方法
Windows11でファイルをメールに添付する基本的な方法は、添付ボタンから選択またはドラッグ&ドロップで、サイズ制限は通常20~25MBです。
複数ファイルは右クリック→ZIPファイルに圧縮で一つにまとめ、セキュリティ強化には7-ZipでAES-256暗号化のパスワード付き圧縮を使用し、パスワードは必ず別の方法で伝えます。
大容量ファイルはOneDriveやGoogle Driveにアップロードして共有リンクを作成し、メール本文に貼り付けることでサイズ制限を気にせず共有できます。
添付できない場合は、サイズ超過ならzip圧縮またはリンク共有で対応し、ファイル形式制限もクラウドストレージのリンク共有で回避できるため、状況に応じて最適な方法を選択していきましょう。


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