私達が生活している中で似た言葉に出会うことがよくあります。
ただ各々の意味を間違って理解・使用すると人前で恥をかいてしまうこともあり、多くの言葉を知っておく方が何かといいです。
中でもここでは、意味が似ている言葉として「背脂とラードの違い・使い分けは?牛脂・豚皮・腹脂・脂身の意味や違いは?」について解説していきます。
背脂とラードの違いは?使い分けは?
中華料理でよく使われる背脂やラードは、今では日本人にとってもなじみ深いものとなりました。
ラーメンやチャーハンなどこってりとしたうま味の強いメニューには欠かせない調味料である背脂やラードですが、これらの違いとはいったいどのような点でしょうか?以下に解説していきます。
まず「背脂(せあぶら)」についてですが、背脂とは一般的に豚のロース上部にある脂肪のことです。場所が豚の背中の部位に当たるので「背脂」と呼ばれています。
この背脂にはオレイン酸やリノール酸などが多く含まれ、調理の際スープに溶けやすいという特徴があります。
また 植物油脂に比べて豚の脂肪は酸化されにくく、コクや旨味、コラーゲンやビタミンなどの栄養価も高いため、味の濃い料理との相性がよいです。
つぎに「ラード」について説明します。ラードも背脂と同じく豚の脂肪のことですが、こちらは豚の脂肪から精製・加工した油脂を指す言葉で、調理に使われる豚脂(とんし)すべてを指します。
ラードの中でも豚脂100%で作られたものが「純正ラード・純製ラード」とされ、原料に他の油脂を混ぜて加工されているものは「調整ラード」として販売されています。
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どちらもクリーム状の見た目をしています。純正ラードは原料が豚脂のみのため、豚が持つビタミン類がそのまま摂取できます。
また豚脂本来の香りやうま味を強く感じられ、粘度も高いです。栄養価の高い脂を摂取したい人にはこちらがおすすめです。
一方で「調整ラード」は牛脂(ヘット)や植物油脂などが含まれており、純正ラードよりも値段が手頃なものが多いです。また純正ラードより香りも控えめで、粘度も低く全体的に扱いやすい点が多いため、外食で口にするラードはこの調整ラードが使われていることも多々あります。
以上が背脂とラードの違いです。簡単に両者の違いをまとめると背脂はそのままの豚脂、ラードは精製加工された豚脂であるということです。
調理時の使い分けについてですが、ラードは炒め物や揚げ物を筆頭にさまざまな料理に幅広く使用されます。独特の香りが強いため、ラードを使っているかどうかで味や風味が大きく変わる料理も少なくありません。
一方背脂は、中華料理に使用されることが多く、特にラーメンに背脂を使用するのは有名です。スープにコクやうま味をプラスしてくれるので人気なのも頷けます。
牛脂・豚皮・腹脂・脂身の意味や違いは?ラードや背脂との違いや使い分け
ここまで背脂とラードの違いについて解説してきました。他にも牛脂・豚皮・腹脂・脂身など、聞いたことがあるけど詳しくは知らない食材の名称は色々あります。
ここからはこれらについても解説していきます。
・牛脂…ラードの解説でも少し触れましたが、牛の脂肪を精製・加工した油脂のことで「ヘット」とも呼ばれます。白やクリーム色をしており、オレイン酸・パルミチン酸・ステアリン酸などが含まれています。食用に使われる以外に、工業用油脂としても利用されます。
・豚皮…文字通り豚の皮です。日本ではあまりなじみのない食品ですが、ゼラチンやコラーゲンサプリなどの原料としてよく使用されています。フィリピンや韓国など海外では揚げたり煮たりして一般的に食べられています。
・腹脂(はらあぶら)…豚の内臓脂肪です。粘度が高く、コクや癖が強く後味がしっかり残る脂です。一般的に売られていることは少なく、レアな脂といえます。
・脂身…肉の脂肪が多い部分を脂身といいます。何か特定の部位や種類を指す言葉ではなく脂肪が多い部分を表す総称です。
まとめ 牛脂・腹脂・脂身の意味や違いは?ラードや背脂は?
ここまで「背脂とラードの違い・使い分けは?牛脂・豚皮・腹脂・脂身の意味や違いは?」について解説してきました。
まとめると、
・背脂は豚の背中の部位にある脂肪
・ラードは豚の脂肪を精製加工した油脂
・牛脂(ヘット)は牛の脂肪を精製加工した油脂
・豚皮は豚の皮でコラーゲン原料として利用される
・腹脂は豚の内臓脂肪で珍しい食品
・脂身は肉の脂肪部位を指す言葉
ということが分かりました。
似ている言葉の意味や違いを理解し、日々の生活に役立てていきましょう。
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