この記事では、パワーポイントで「保存できない」原因と直し方について解説していきます。
保存できない原因と対処方法は主に以下の3つです。
・クラウド保存や読み取り専用、保存先やファイル名が原因の場合:保存先をローカル(デスクトップなど)に変更する/ファイル名に記号を使わない/読み取り専用を解除する/フォントの置換を行う
・パソコンが不安定になっている、またはファイル容量が大きすぎる場合:パソコンを再起動する/「名前を付けて保存」で別名保存する/画像や動画を圧縮して容量を減らす/アプリの修復インストール
・容量やサインイン/ネットワークなど環境に問題がある場合:クラウド(OneDriveなど)に再サインインする/ネットワーク接続を確認する/USBや外付けHDDの場合は接続をチェックする
それではひとつずつ確認していきましょう。
パワポで保存できない原因と直し方1 【クラウド保存や読み取り専用、保存先やファイル名が原因の場合】
通常は[ファイル]タブの中にある[名前を付けて保存]から保存先やファイル名を指定して保存します。

【重要】自動保存とコピーを保存について
OneDrive、OneDrive for Business、またはSharePoint Onlineなどのクラウドに保存している場合は、Microsoft 365のサブスクリプション契約があると自動保存がオンになり、[名前を付けて保存]は表示されず、代わりに[コピーを保存]が表示されます。

[コピーを保存]は、実質的に[名前を付けて保存]と同じ機能で、ファイル名や保存先を指定して、元のファイルとは別に保存できます。

もし従来どおり[名前を付けて保存]の項目を表示させたい場合は、自動保存をオフにしてください。

また、ファイルが『読み取り専用』で開かれている場合は、自動保存は無効になり、元のファイルには上書きできません。

ただし、[ファイル]→[名前を付けて保存]を使えば、別のファイルとして保存することは可能です。

元のファイルに直接上書き保存したり、自動保存を有効にしたい場合は、いったんファイルを閉じて、対象ファイルを右クリック→[プロパティ]を選択します。

プロパティ画面が開くと、最初に[全般]タブが表示されます。

下部の「属性」にある「読み取り専用」のチェックを外して[OK]をクリックします。

これで、元のファイルに対して上書き保存や自動保存ができるようになります。
クラウド保存や読み取り専用の設定とは関係なく、[名前を付けて保存](環境によっては[コピーを保存])を実行すると、保存先やファイル名が原因でエラーが出ることがあります。
保存先を「デスクトップ」などアクセスできる場所に変更してください。
また、ファイル名に使えない記号(¥ / : * ? ” < > | など)が含まれていないかも確認しましょう。
パワポで保存できない原因と直し方2 【パソコンが不安定になっている、またはファイル容量が大きすぎる場合】
保存操作のときに「エラーが発生しました」や「応答しません」と表示されることがあります。
これは、パワーポイントやパソコンが不安定になっているか、ファイルの容量が大きすぎるのが主な原因です。
動作が不安定な場合は、一度パワーポイントやパソコンを再起動してください。
改善しない場合は、アップデートや不要なアドインの確認も有効です。
ファイルの容量が大きい場合は、画像を圧縮するか不要なオブジェクトを削除して軽くすると改善されます。
画像を圧縮するには、対象の画像を選択し、[図の圧縮]をクリックします。

解像度の一覧から目的に合わせた項目を選択し、[OK]をクリックします。

【補足】保存できないフォントについて
特定のフォント(例:PMingLiU、Avenirなど)が原因で「プレゼンテーション内に保存できないフォントがあります」というエラーが表示される場合があります。
この場合は、[ホーム]タブの[フォントの置換]機能を使って、問題のあるフォントを標準的なフォント(例:MSゴシック、游ゴシックなど)に変更してください。
次に、保存先に原因があるケースです。
保存先のHDDやUSBの空き容量が不足していたり、アクセス権限がない場合も保存できません。
画面下のフォルダのアイコン(エクスプローラー)を開き、左の[PC]をクリックするとUSBやCドライブの空き容量が確認できます。

また、組織の共有フォルダなどでは、自分に書き込み権限がないと保存できません。その場合は、権限を持つ管理者に確認してください。
ファイルが閲覧専用で開かれている場合も保存できません。この場合は[名前を付けて保存]を選び、自分のPCやクラウドに保存してください。
パワポで保存できない原因と直し方3 【容量やサインイン/ネットワークなど環境に問題がある場合】
クラウドに保存している場合、サインイン状態が切れていたり、ネットワークが不安定だったりすると保存に失敗することがあるので注意が必要です。

まずは、きちんとアカウントにサインインしているか、ネットワーク接続が安定しているかを確認しましょう。
右上のアイコンをクリックして、現在サインイン中のアカウントを確認できます。
サインインの状態に問題があるときは、一旦サインアウトして、もう一度サインインすると直ることが多いです。

また、共有ファイルでは「他のユーザーがサインインして同時に編集している」場合、保存が一時的に反映されにくくなることがあります。
最近のパワーポイントは自動保存や同時編集に対応していますが、同じ図形やテキストを複数人で同時に操作すると競合が発生し、保存内容が正しく反映されないケースがあります。
チームで使う場合は「同じ部分を同時に編集しない」などのルールを決めておくと安心です。
その他の対処法【上記の方法で解決しない場合】
上記の方法で解決しない場合は、以下も試してください。
・パワーポイントアプリの修復インストール(コントロールパネル→プログラムと機能→Microsoft Office→変更→クイック修復)
・一時的に別の形式(.ppt形式や.pptx形式)で保存してみる
・新しいプレゼンテーションファイルを作成し、問題のあるスライドをコピー&ペーストで移行する
まとめ パワーポイントで保存ができない原因と直し方
ここでは、パワーポイントで保存ができない原因と直し方について解説しました。
一つずつ対処すれば、パワーポイントの保存トラブルも解決できます。
困ったときは原因を切り分けて確認しましょう。


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