普段何気なく生活している中で見慣れない記号、単位、文字と遭遇する機会があります。
例えば「乗みたいな漢字(乗と乘の違いは?)や師みたいな漢字や歯みたいな漢字」をみかけるケースがありますが、これらの意味や読み方、どのような場面で使用するのかについて理解していますか。
ここでは、これらの「何と読めばいいのかわかりにくい用語の意味や読み方」について解説していきます。
乗みたいな漢字の読み方や意味は(乗と乘の違いは)?
「乘」という漢字を見たことがあるでしょうか。パッと見ると乗みたいな漢字ですが、よく見ると違いますよね。
「乘」は「乗」の旧字体です。常用漢字表外ですが、人名漢字として用いることができます。
旧字体なので、読み方と意味も「乗」と同じです。読み方は「ジョウ、の(る)」意味は「のる。機会を利用する。掛け算」です。
世の中の流れにうまく合うことや、調子が良くてさらに勢いづくことを「波に乗る」といいますよね。またあまりポジティブな印象は受けませんが、「調子に乗る」という言葉もあります。
算数では掛け算のことを「乗法」と呼びます。ちなみに足し算は「加法」、引き算は「減法」、割り算は「除法」と呼び、この4つをまとめて「四則演算」といいます。
「乘」は、既存の漢字の形・意味を組み合わせて作られた会意文字です。
部首は「ノ(のかんむり、はらいぼう)」で、「人」+「舛(セン)」+「木」から「木の上に人がのること」を表しています。
「舛」は「そむく。たがう」という意味で、「左右に開いて反対方向を向いた足」に由来しています。
「乘」の読み方や意味をまとめると、以下の通りです。
・読み方:「ジョウ、のる」
・意味:「のる。機会を利用する。掛け算」
・「乗」の旧字体。常用漢字表外だが、人名には使うことができる。
師みたいな漢字の読み方や意味は?
軍隊の偉い人で「元帥」、「総帥」と呼ばれる人がいますよね。
この「帥」という漢字、「師匠」の「師」と似ていますが、よく見ると線が一本ありません。
師みたいな漢字「帥」について、みていきましょう。
「帥」の読み方は「スイ、ソツ、ひきいる」です。意味は「(軍隊を)ひきいる。大宰府の長官(そつ。そち)」となっています。先ほど挙げた「師」と比較すると、こちらは「シ、いくさ」と読み、意味は「人の手本となる人、先生。指導者」です。
「帥」は「巾(キン)」を部首にもつ会意文字で、「(タイ)」と「巾」からできています。
「」は「地が高く盛り上がったところ」から「何かが集まったもの。集団」などを意味し、「巾」の意味は「ぬのきれ。手ぬぐい。何かをおおうもの」です。
つまり「帥」は「集団」+「(旗印を表す)ぬのきれ」から、軍隊をひきいること、またはひきいる人のことを意味しています。
ちなみに、最初に挙げた「元帥」と、「大宰府の長官(そつ。そち)」について補足します。
「元帥」は軍隊における階級・称号で、大将よりもさらに上位。軍隊における最上級の階級です。
「大宰府の長官(そつ。そち)」について、大宰府(だざいふ)とは7世紀後半に九州に設置された地方行政機関のことです。外交や防衛を主な目的として設置され、それを統括する役職のことを「大宰師(だざいのそち)」と呼びました。
いずれも、その組織・集団をひきいる立場にある人を指していますね。
「帥」の読み方や意味をまとめると、以下の通りです。
・読み方:「スイ、ソツ、ひきいる」
・意味:「(軍隊を)ひきいる。大宰府の長官(そつ。そち)」
・「集団」+「旗印(ぬのきれ)」から成る会意文字で、組織・集団をひきいる人を表す。
歯みたいな漢字の読み方や意味は?
歯みたいな漢字で、「齒」という漢字を見たことがあるでしょうか。
「齒」は「歯」の旧字体で、読み方や意味も「歯」と同じものになっています。口の中にある歯を表す象形文字です。
改めて説明しますと、「齒」の読み方は「シ、は」。意味は「動物の口の中で物をかみ砕く骨質の器官」です。またこれだけで「年齢、よわい」という意味をもっています。
なぜ「年齢」という意味かというと、「歯(齒)」が年齢の推定に使われるからです。
すり減り具合など、歯の状態を見ることでその人のおおよその年齢を判断できるといわれています。
「齒」の読み方や意味をまとめると、以下の通りです。
・読み方:「シ、は」
・意味:「動物の口の中で物をかみ砕く骨質の器官。年齢。」
・「歯」の旧字体。歯の状態から年齢を推定できることから、「年齢」という意味がある。
といえますね。
まとめ 師みたいな漢字や歯みたいな漢字の読み方や意味は?
ここでは、師みたいな漢字や歯みたいな漢字の読み方や意味について解説しました。
どれも難しい漢字のためこの機会に理解しておくといいです。
さまざまな読みにくい漢字について学びを深め、毎日に役立てていきましょう。
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