【Excel】エクセルの名前の定義を解除する方法(削除・一括・エラー・参照範囲の変更)
エクセルで作業していると、「名前の定義が不要になったので削除したい」「エラーになっている名前を一括でクリアしたい」「名前の定義の参照範囲を変更したい」「名前の定義が原因でファイルを開くたびに警告が出る」といった場面に遭遇することがありませんか?
この記事では【Excel】エクセルの名前の定義を解除する方法(削除・一括・エラー・参照範囲の変更)について解説していきます。
ポイントは
・名前の定義を個別に削除する基本手順
・エラーになっている名前を一括削除する方法
・名前の定義の参照範囲を変更・修正する方法
・名前の定義が原因で起こるトラブルと対処法
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
エクセルの名前の定義を解除する方法1【名前の定義を個別に削除する基本手順】
エクセルの名前の定義とは、特定のセル範囲・数式・定数に名前を付けて管理する機能で、数式の中で「=SUM(売上合計)」のように使えることで数式をわかりやすくできます。
不要になった名前の定義は「数式」タブの「名前の管理」から削除できます。削除しても名前が参照されていた数式にはエラーが発生する場合があるため、削除前に参照状況を確認することが重要です。
以下のサンプルで名前の定義の種類を確認してみましょう。
| 名前 | 参照範囲 | スコープ | 用途 |
|---|---|---|---|
| 売上合計 | =Sheet1!$B$2:$B$10 | ブック | 売上集計用 |
| 担当者リスト | =Sheet2!$A$1:$A$5 | ブック | プルダウン用 |
| 税率 | =0.1 | ブック | 消費税計算用 |
| 桜餅_売上 | =Sheet1!$C$3 | Sheet1 | 個別参照用 |
名前の管理から名前の定義を削除する手順
「数式」タブをクリックして「定義された名前」グループにある「名前の管理」ボタンをクリックします。
ショートカットキー「Ctrl+F3」でも「名前の管理」ダイアログを素早く開くことができます。
「名前の管理」ダイアログが開くと現在のブックに定義されているすべての名前の一覧が表示されます。
削除したい名前をクリックして選択します。
「削除」ボタンをクリックして確認ダイアログで「OK」をクリックすると名前が削除されます。

削除した名前を参照している数式があった場合、その数式は「#NAME?」エラーになるため、削除前に「参照範囲」欄でどのセルが参照されているかを確認しておきましょう。
名前を削除する前に「Ctrl+H」の検索・置換機能でブック内にその名前を使用している数式がないかを確認することもできます。
削除後に「#NAME?」エラーが発生した場合は「Ctrl+Z」で削除を取り消してからエラーを解消する対処を行いましょう。

【ポイント】名前の定義の削除は「数式」タブ→「名前の管理」(Ctrl+F3)→削除したい名前を選択→「削除」→「OK」の手順で行います。削除前に参照している数式がないかを確認し、「#NAME?」エラーが出た場合はCtrl+Zで取り消しましょう。
名前ボックスから名前の定義の存在を確認する方法
数式バーの左側にある名前ボックスのプルダウンをクリックすると、ブックに定義されている名前の一覧が表示されます。
この一覧で名前をクリックするとその名前が参照しているセル範囲がシート上で選択状態になるため、名前の参照先を素早く確認できます。

名前ボックスのプルダウンにはブックスコープの名前が表示されますが、シートスコープの名前(特定のシートにのみ有効な名前)は該当シートを表示しているときにのみ表示されます。
名前が意図しないセル範囲を参照していないかを確認する際はこの方法が視覚的にわかりやすく便利です。
【ポイント】名前ボックスのプルダウンから名前をクリックすると参照先のセル範囲が選択されるため、参照先を素早く確認できます。シートスコープの名前は該当シートを表示中のみ名前ボックスに表示されます。
エクセルの名前の定義を解除する方法2【エラーになっている名前を一括削除する】
ファイルを開くたびに「名前の定義にエラーがあります」という警告が表示される場合や、「名前の管理」を開くと参照範囲に「#REF!」エラーが表示されている名前が複数ある場合は、エラーの名前を一括で削除するのが効率的です。
「#REF!」エラーになっている名前は、参照先のシートが削除されたり参照先のセル範囲が削除されたりして参照が壊れた状態であり、そのままにしておくと数式エラーの原因になるため不要であれば削除することをおすすめします。
以下のサンプルでエラーになりやすい状況を確認してみましょう。
| エラーの原因 | エラーの種類 | 対処方法 |
|---|---|---|
| 参照先のシートが削除された | #REF!エラー | 名前を削除または参照先を修正 |
| 参照先の行・列が削除された | #REF!エラー | 名前を削除または参照先を修正 |
| 別ブックへの参照でファイルが移動した | #REF!エラー | 参照先のパスを修正 |
| 名前の定義に誤った数式が含まれる | #NAME?エラー | 数式を修正または名前を削除 |
エラーの名前を一括削除する手順
「数式」タブ→「名前の管理」(Ctrl+F3)を開きます。
「名前の管理」ダイアログで「フィルター」ボタンをクリックします。
表示されるメニューから「エラーのある名前」を選択します。
エラーになっている名前だけが一覧に表示されます。

最初の名前をクリックしてから「Shift+クリック」または範囲をマウスで選択して、一覧のすべての名前を選択します。
「削除」ボタンをクリックして確認ダイアログで「OK」をクリックするとエラーの名前が一括削除されます。
「フィルター」機能を使ってエラーの名前だけを絞り込んでから一括削除することで、正常に機能している名前を誤って削除するリスクを防ぐことができます。
一括削除後は「フィルター」→「フィルターのクリア」を選択してすべての名前を再表示し、削除漏れがないかを確認しましょう。
【ポイント】エラーの名前を一括削除するには「名前の管理」→「フィルター」→「エラーのある名前」で絞り込んでから「Shift+クリック」または範囲をマウスで対象を選択し「削除」を実行します。正常な名前を誤って削除しないようにフィルターで絞り込んでから操作しましょう。
エクセルの名前の定義を解除する方法3【名前の定義の参照範囲を変更・修正する】
名前の定義を削除するのではなく、参照先のセル範囲を変更したい場合は「名前の管理」から編集操作を行います。
参照範囲を変更することで名前を参照しているすべての数式が自動的に新しい参照先に切り替わるため、数式を1つずつ修正する手間が省けます。
以下のサンプルで参照範囲の変更が必要なシーンを確認してみましょう。
| 状況 | 変更前の参照範囲 | 変更後の参照範囲 |
|---|---|---|
| データ行が増えた | =Sheet1!$B$2:$B$10 | =Sheet1!$B$2:$B$20 |
| 別シートに移動した | =Sheet1!$A$1:$A$5 | =Sheet2!$A$1:$A$5 |
| 列が追加された | =Sheet1!$B$1:$B$10 | =Sheet1!$C$1:$C$10 |
| 定数値を変更したい | =0.1(税率10%) | =0.08(税率8%) |
名前の参照範囲を変更する手順
「数式」タブ→「名前の管理」(Ctrl+F3)を開きます。
参照範囲を変更したい名前をクリックして選択します。
ダイアログ下部の「参照範囲」欄に現在の参照範囲が表示されています。
この欄を直接クリックして編集するか、欄の右端にある折りたたみボタンをクリックしてシート上でドラッグ選択することで新しい参照範囲を指定できます。
変更後にチェックマーク(✓)ボタンをクリックして変更を確定します。

「参照範囲」欄を編集した後にチェックマークをクリックせずに別の名前を選択すると変更が破棄されるため、必ず確定操作を行ってから次の操作に移りましょう。
「名前の管理」ダイアログで「編集」ボタンをクリックすると「名前の編集」ダイアログが開き、名前そのものの変更やコメントの追加も合わせて行えます。

名前の参照範囲を変更した後は参照している数式が正しく計算されているかを確認する習慣をつけましょう。
【ポイント】名前の参照範囲の変更は「名前の管理」で名前を選択し、下部の「参照範囲」欄を直接編集してチェックマークで確定します。変更後は参照している数式が正しく計算されているかを確認しましょう。
エクセルの名前の定義を解除する方法4【名前の定義が原因で起こるトラブルと対処法】
名前の定義はさまざまなトラブルの原因になることがあります。
最も多いのはブックをコピーや移動したときに名前の定義が重複してしまうケースで、別のブックからシートをコピーすると元のブックの名前の定義も一緒に引き継がれることがあります。
以下のサンプルで名前の定義が原因のトラブルと対処を確認してみましょう。
| トラブル内容 | 原因 | 対処方法 |
|---|---|---|
| ファイルを開くたびに警告が出る | #REF!エラーの名前が残っている | エラーの名前を一括削除する |
| 「名前の競合」ダイアログが出る | シートコピー時に名前が重複 | 既存の名前を上書きまたは変更する |
| 数式が「#NAME?」になる | 削除した名前を数式が参照している | 数式を修正または名前を再定義する |
| ファイルサイズが肥大化する | 大量の不要な名前が蓄積されている | 名前の管理から不要な名前を削除する |
シートコピー時の名前の競合を解消する方法
別のブックからシートをコピーした際に「名前の競合」ダイアログが表示される場合は、コピー元のブックとコピー先のブックで同じ名前の定義が存在しています。
ダイアログで「はい」を選択すると既存の名前定義が上書きされ、「いいえ」を選択するとコピーしてきた名前定義が破棄されます。
名前の競合を事前に防ぐには、シートをコピーする前にコピー元のブックの「名前の管理」でブックスコープの名前をシートスコープに変更しておくか、不要な名前を削除してからコピーする方法が有効です。
ただし自動回避機能が働き内部で別名として保持されたり、 参照を分離されたりすることがありますので、必ずダイアログが出るとは限りません。
コピー後に大量の不要な名前が蓄積している場合は「名前の管理」の「フィルター」機能を使って「ブックスコープの名前」「シートスコープの名前」「エラーのある名前」などの条件で絞り込みながら整理しましょう。
名前の定義が多くなりすぎるとファイルサイズの増大や動作の重さにつながるため、使用しなくなった名前は定期的に削除する習慣をつけることをおすすめします。
【ポイント】シートコピー時の名前の競合はコピー前に不要な名前を削除するか、名前のスコープをシートスコープに変更することで防げます。不要な名前は「名前の管理」のフィルター機能で絞り込みながら定期的に整理しましょう。
まとめ エクセルの名前の定義を削除(できない・一括・セル・エラー・影響は?参照範囲の変更)
エクセルの名前の定義を解除する方法をまとめると
・個別削除の基本手順:「数式」タブ→「名前の管理」(Ctrl+F3)→削除したい名前を選択→「削除」→「OK」を実行する
・削除前の確認:削除する名前を参照している数式がないかをCtrl+Hの検索機能で事前に確認する
・エラーの名前を一括削除:「名前の管理」→「フィルター」→「エラーのある名前」で絞り込んでからCtrl+Aで全選択して「削除」を実行する
・参照範囲の変更:「名前の管理」で名前を選択し、下部の「参照範囲」欄を編集してチェックマークで確定する
・名前ボックスで参照先確認:名前ボックスのプルダウンから名前をクリックすると参照先セルが選択される
・シートコピー時の名前の競合対策:コピー前に不要な名前を削除するか名前のスコープをシートスコープに変更しておく
名前の定義は正しく管理することで数式の可読性が高まり便利な機能ですが、不要な名前が蓄積するとエラーの原因やファイルサイズ増大につながります。
「名前の管理」を定期的に開いてエラーのある名前や使用されていない名前を削除する習慣をつけることで、ブックを常にクリーンな状態に保つことができます。
参照範囲の変更が必要な場合は名前を削除して作り直すよりも「名前の管理」から直接編集する方が、参照している数式への影響を最小限に抑えられるでしょう。


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