この記事では、エクセルで「上書き保存したはずなのにファイルが消えた」「保存されていない」「保存できない」といったトラブルの原因と直し方について解説します。
ここでは、クラウド(OneDriveなど)ではなく、パソコン本体に保存する一般的な方法を中心に説明します。
職場などでOneDriveを利用している場合は、保存場所の構造が異なることがありますのでご注意ください。
上書き保存できない原因の多くは、Excelの不具合ではなく「保存場所」「保存の中断」「読み取り専用」など、設定や操作に関係するものです。
・表示をたどってフォルダを順に開いていけば、目的のファイルを見つけることができる
・エクセルの自動回復機能を利用することでデータを復元できる
・ファイルが「読み取り専用」になっている→「別名で保存」すれば編集が可能
それでは、実際のサンプルを使いながら確認していきましょう。
エクセルで上書き保存したはずなのにファイルが消えた原因と直し方1【ファイルが消えた】
エクセルで編集を終えて「上書き保存」を行い、ファイルを閉じたあと、再度作業しようとするとファイルが見当たらないことがあります。
このような場合、保存場所の勘違いが原因であることが多く、日常でもよく起こります。
たとえば「デスクトップに保存したつもりが、実際にはドキュメントフォルダに保存されていた」といったケースです。
では、見当たらなくなったファイルを探す方法を確認してみましょう。
Excelを起動すると、新規作成画面の下部に「最近使ったアイテム」が表示されます。
この一覧の中から、先ほど上書き保存したファイル名を探してみましょう。
今回は「今月の予定」というファイルを例にします。
一覧の中に目的のファイルが見つかりました。

その下に「デスクトップ≫仕事関連≫スケジュール管理」といった保存場所のパスが表示されています。
この表示から、デスクトップの中の「仕事関連」フォルダ、その中の「スケジュール管理」フォルダに保存されていることがわかります。
表示をたどってフォルダを順に開いていけば、目的のファイルを見つけることができます。
「最近使ったアイテム」に表示されない場合は、ファイル名で検索してみましょう。
タスクバーのWindowsキーを押し、虫眼鏡マークの横に覚えているファイル名を入力して検索します。

検索結果にファイルが表示され、保存した場所も確認できます。

この方法で開けば、消えたと思っていたファイルを見つけることができるでしょう。
エクセルで上書き保存したはずなのに保存されていない原因と直し方2【保存されていない】
エクセルがフリーズして強制終了したり、パソコンの電源が突然切れたりすることがあります。
この場合、上書き保存が完了しておらず、最新の編集内容が保存されていないことがあります。
解決方法としては、エクセルの自動回復機能を利用することでデータを復元できる場合があります。
エクセルのフリーズ後にアプリを再起動すると、「ドキュメントの回復」という画面が表示されます。

この一覧の中から、作業していたファイルを確認しましょう。
該当するファイルを選び、「名前を付けて保存」を行います。
別の名前で保存することで、元のファイルに上書きせず、安全に復旧することができます。

直前の変更内容は反映されていない場合もありますが、途中までの作業内容は残っていることが多いです。
ファイルの内容を確認し、回復されたファイルで作業を続けましょう。
エクセルで上書き保存ができない原因と直し方3【上書き保存ができない】
エクセルで上書き保存ができない原因の一つに、ファイルが「読み取り専用」になっていることがあります。
たとえば、読み取り専用の設定で作成されたファイルや、共有フォルダで他の人が同時に開いているファイルなどです。
この場合、保存しようとすると「このファイルは読み取り専用です。別の名前で保存してください。」と表示され、上書き保存ができません。

その際は、「別名で保存」すれば編集が可能です。
この方法では、元の読み取り専用ファイルは変更されず、新しく保存したファイルだけ編集できます。
また、共有フォルダ内の同じファイルを複数のパソコンから同時に開くと、一方が編集モード、もう一方が読み取り専用になります。
このときは「使用中のため編集できません」などのメッセージが表示されます。

読み取り専用でも内容の確認は可能ですが、上書き保存はできません。
この場合は、他の人の編集が終わってからファイルを開き直すことで、編集や上書き保存ができるようになります。
まとめ エクセルで上書き保存ファイルが消えた・保存されていない・保存できないトラブルの原因と直し方
この記事では、エクセルで「上書き保存したはずなのにファイルが消えた」「保存されていない」「保存できない」といったトラブルの原因と直し方について解説しました。
どの場合も「ファイルの検索」や「名前を付けて保存」、「回復ファイルの利用」で解決できることが多いです。
これらの方法を知っておくと、いざという時にも慌てずに対応できます。
エクセルの様々な処理を理解し、業務に役立てていきましょう。


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