この記事ではエクセルの予測関数で将来の予測値を求める方法ついて解説していきます。
エクセルの予測関数には主に以下の3種類があります。
・ FORECAST.LINER関数
・ GROWTH関数
それでは、各関数について詳しく説明していきましょう!
エクセルの予測関数の種類と使い分け
それでは、それぞれの関数についてみていきましょう。
TREND関数
重回帰分析を用いて既にある値から将来値を予測する関数です。
回帰直線はy=a+bx1+cx2+…と表されます。
エクセルでは以下の数式を入力します。
定数にTRUEを入力、または省略すると切片aを計算します。
FALSEを入力すると切片は0となります。
xとyの関係が直線的であると考えられる場合に有効です。
FORECAST.LINEAR関数
単回帰分析を用いて既にある値から将来値を予測する関数です。
回帰直線はy=a+bxと表されます。
エクセルでは以下の数式を入力します。
この関数もxとyの関係が直線的であると考えられる場合に有効です。
先に紹介したTREND関数との違いは、TREND関数は重回帰分析を用いるので複数の原因因子から予測するのに対してFORECAST.LINEAR関数は1つの原因因子から予測します。
従ってTREND関数を用いた方がより複雑な傾向から将来値を予測できます。
GROWTH関数
指数回帰を用いて既にある値から将来値を予測する関数です。
指数回帰曲線はy=aebxと表されます。
エクセルでは以下の数式を入力します。
定数にTRUEを入力、または省略すると定数項aを計算します。
FALSEを入力すると定数項は1となります。
TREND関数、FORECAST.LINEAR関数は直線的な増加傾向の場合に使われるのに対して、この関数は指数的な増加傾向がある場合に有効です。
GROWTH関数もTREND関数と同じく複数の原因因子から予測可能です。
エクセルの予測関数で予測値を求める方法【TREND関数】
サンプルとして12月1~7日までの1週間の平均気温、最高気温、最低気温とこの週における、あるコンビニの肉まんの1日の売上個数のデータがあります。
12月8日の気象データからこの日の肉まんの売上個数を予測してみます。
今回は複数の原因因子があるのでTREND関数とGROWTH関数で予測値を求めてみましょう。
まずはTREND関数を使ってみます。
求めたいセルE9に以下の数式を入力します。
数式を確認すると
既知のyは12/1~7における1日あたりの売上個数
既知のxは12/1~7における平均気温、最高気温、最低気温のデータ
新しいxは12/8における平均気温、最高気温、最低気温のデータ
定数は省略して、切片を計算しています。
Enterを押すと予測値が算出されます。
売上個数が気温に対して直線的な増加傾向にある場合、12月8日は3550個程度売れそうだと予測されました。
エクセルの予測関数で予測値を求める方法【GROWTH関数】
続いてGROWTH関数で求めてみましょう。
求めたいセルE9に以下の数式を入力します。
改めて数式を確認すると
既知のyは12/1~7における1日あたりの売上個数
既知のxは12/1~7における平均気温、最高気温、最低気温のデータ
新しいxは12/8における平均気温、最高気温、最低気温のデータ
定数は省略して、定数項を計算しています。
Enterを押すと予測値が算出されます。
売上個数が気温に対して指数的な増加傾向にある場合、12月8日は3580個程度売れそうだと予測されました。
TREND関数と比べて多めに売れる見込みとなりました。
このように違う関数を用いると予測値も変わってくるので状況に応じて使い分けてください。
まとめ エクセルの予測関数で将来予測値の求め方
この記事では、エクセルの予測関数を用いることによって将来の予測値を求める方法を紹介しました。
それぞれの場合において適した関数を用いることが大切です。
ぜひ活用してみてください。
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