この記事では、エクセルのピボットテーブルを使って、様々な種類のグラフを作成する方法を、解説します。積み上げグラフ、2軸グラフ、複数のデータソースを使ったグラフなど、実用的な例を交えてご紹介します。
ピポットテーブルの概要や基本的な使い方は、まずこちらの【Excel】エクセルのピボットテーブルの作り方・集計(月別計算の条件:列や行ごと:表示しない:平均など)方法を徹底解説!の記事をご確認ください。
それでは詳しく見ていきましょう!
エクセルのピボットテーブルでグラフを作成する方法【集合縦棒:積み上げ縦棒グラフ】
下図のような売上月・売上オフィスがまとまったデータを用意します。
ピポットテーブルをつかって、オフィスごとの月別売上を集合棒線グラフ・積み上げ棒線グラフを作成してみましょう。
ピポットテーブルをもとに作成したグラフのことを、ピポットグラフといいます。
ピポットグラフを作成するには、データリストをもとにピポットテーブルとピポットグラフを作成する方法と、作成したピポットテーブルをもとにピポットグラフを作成する方法があります。
ここでは、まずデータリストをもとにピポットテーブルを作成する方法でご紹介します。
A1セル~C7セルの任意セルを選択し、挿入タブのピポットグラフをクリックします。
ピポットグラフの作成ウィンドウが表示されます。
今回の範囲が、Sample1シートのA1セル~C7セルになっていることを確認します。
ピポットグラフの配置先を既存のワークシートのSample1シートのE1セルに設定し、OKをクリックします。(新規ワークシートにしたい場合は、そのままOKをクリックします。)
ピポットテーブルのフィールド設定画面が表示されるので、軸に月、値に新宿オフィス・大宮オフィスを設定します。
新宿オフィス・大宮オフィスの月別売上グラフが作成できました。
このグラフを集合縦棒といいます。
集合縦棒は、各要素を複数の縦棒のグループで表示する形式のグラフです。 要素ごとに縦棒が独立しているため、各要素のデータの大小をひと目で把握することができます。
積み上げ縦棒でのピボットグラフ
一方、データの累積値と各要素の割合を把握するには、積み上げ縦棒のほうが適している場合があります。このデータを、積み上げ縦棒に変更してみましょう。
まずグラフを選択し、デザインタブのグラフの種類の変更をクリックします。
グラフの種類の変更ウィンドウが表示されますので、積み上げ縦棒を選択し、OKをクリックします。
積み上げ縦棒グラフに変更できました。
このように積み上げ縦棒は、1 本が複数の要素に分かれた縦棒グラフです。
縦棒はデータの累積値を表し、全体に対する各要素の割合がわかりやすいという特徴があります。グラフの目的に合わせて、使い分けてみましょう。
エクセルのピボットテーブルでグラフを作成する方法【2軸グラフ】
次にピポットテーブルをつかった2軸グラフの作成方法をご紹介します。
2軸グラフとは、2つの異なるY軸があるグラフのことです。 2つの内容について1つのグラフで表現できるため、異なる種類のデータをまとめて比較することができます。
こちらのデータを2軸グラフにしていきます。
先ほどは、データリストをもとにピポットテーブルとピポットグラフを作成しましたが、今回は作成したピポットテーブルをもとにピポットグラフを作成してみましょう。
A2セル~E4セルの任意のセルにカーソルをおきます。
次に、挿入タブのピポットテーブル→テーブルまたは範囲からを選択します。
設定ウィンドウが表示されますので、今回の範囲がSample2シートのA2セル~E4セルになっていることを確認します。
ピポットグラフの配置先を既存のワークシートのSample2シートのG1セルに設定し、OKをクリックします。(新規ワークシートにしたい場合は、そのままOKをクリックします。)
ピポットテーブルのフィールド設定画面が表示されるので、列に項目、値に2018年・2019年・2020年・2021年を設定します。列の項目の下に値というフィールドが現れるので、行にセットします。
ピポットテーブルが作成されました。
ピポットテーブルを選択し、挿入タブのグラフ→組み合わせ→ユーザー設定の複合グラフを作成するをクリックします。
グラフの挿入ウィンドウが表示されます。総医療費の第2軸にチェックを入れます。
左側に医療保険等給付分の軸目盛、右側に総医療費の軸目盛が表示されました。OKをクリックします。
2軸グラフが作成されました。
エクセルのピボットテーブルでグラフを作成する方法【複数のテーブル】
最後に、複数のテーブルを使ってピポットグラフを作成する方法をご紹介します。
この方法は複数テーブルを一つにまとめる等の事前準備が不要になるため、覚えておくと便利です。
こちらの2つのデータをグラフにしていきます。
A1セル~D6セルに商品リスト・F1セル~I11セルに明細データがあります。
2つのデータをグラフにするには、共通フィールドが必要になりますが、今回は商品IDを共通のフィールドとしていきます。
まずは、A1セル~D6セルのデータをテーブルにしていきましょう。
A1セル~D6セルのうち任意セルを選択し、挿入タブのテーブルをクリックします。
テーブルの作成ウィンドウが表示されるので、A1~D6セルが指定されていることを確認し、OKをクリックします。
テーブルが作成されました。
テーブルの名前を変更しておきましょう。
A1セル~D6セルのうち任意セルを選択し、テーブルデザインタブ→プロパティからテーブル名を商品リストに変更します。
同じように、F1セル~I11セルもテーブル化してみましょう。
テーブル名は、明細に設定します。
集計したい表をテーブルに変換したら、商品IDをキーにしてテーブル間のリレーションシップを作成していきましょう。
データタブ→データツールからリレーションシップをクリックします。
リレーションシップの管理ウィンドウが表示されるので、新規作成をクリックします。
リレーションシップの作成ウィンドウが表示されます。
テーブルに明細、列に商品ID/関連テーブルに価格リスト、関連列に商品IDを設定し、OKをクリックします。
再びリレーションシップの管理ウィンドウに戻りますので、リレーションシップが作成されていることを確認し、閉じるをクリックします。
リレーションシップが作成できたので、ピポットテーブルを作成していきましょう。
A1セル~D6セルのうち任意セルを選択し、挿入タブ→ピポットテーブル→テーブルまたは範囲からをクリックします。
ピポットテーブルの設定ウィンドウが表示されます。
テーブルが価格リストになっていることを確認し、既存のワークシートのA13セルに配置するよう設定します。(新規ワークシートでもOKです)
複数のテーブルを分析する場合、このデータをデータモデルに追加するにチェックを入れます。今回は複数のテーブルを分析したいので、チェックを入れOKをクリックします。
次にピポットテーブルのフィールド設定画面が表示されますので、すべてを選択し、行に価格リストの商品名・列に価格リストの価格を設定します。値に明細の金額を設定します。
複数のデータからピポットテーブルが作成できました。
このデータからピポットグラフを作成しましょう。
データ内の任意セルを選択し、挿入タブ→グラフ→2-D縦棒→集合縦棒をクリックします。
各商品の売上グラフが作成されました。
このグラフを整えていきましょう。
グラフを選択すると、右側に+ボタンが表示されます。
+ボタンをクリックするとグラフ要素が表示されますので、データラベルにチェックを入れます。各商品の売上の値が表示されました。(黄色参照)
次に凡例の表示を非表示にしてみましょう。
同じくグラフ要素の凡例のチェックを外します。凡例が非表示になりました。
グラフの目的に合わせて、表示させるグラフ要素を追加していきましょう。
まとめ エクセルのピボットテーブルでグラフ(2軸:複数:凡例:編集)を作成する方法
この記事では、エクセルのピボットテーブルを使って、積み上げグラフ、2軸グラフ、複数のデータソースを使ったグラフの作成方法をご紹介しました。ぜひ、ご自身の業務でも活用してみてください。
コメント