【Excel】エクセルで別シートにコピー時そのまま（参照の数式や関数：書式レイアウト：絶対参照以外も）にする方法

Excelで別シートにデータをコピーする際、数式の参照先が意図しない形で変わってしまったり、書式が崩れてしまうことがあります。

たとえば、Sheet1のD2セルに「=B2*C2」という数式があり、これをSheet2にコピーすると、参照先がSheet2の内容の「=B2*C2」に変わってしまい、元のSheet1の値を参照できなくなるケースがよくあります。

そこで本記事では、別シートにコピーする際でも元の内容をきちんと保持できる方法を紹介します。
対策の項目は以下の通りです。

エクセルで別シートにコピー時そのまま（参照の数式や関数）にする方法1
→ 絶対参照による参照先固定。元のシートの特定セルを参照し続けたい場合に使用。

エクセルで別シートにコピー時そのまま（参照の数式や関数）にする方法2
→ 相対参照の構造を保持。数式構造は維持しつつ、各シート内で参照先を独立させたい場合に使用。

エクセルで別シートにコピー時そのまま（書式・レイアウト）にする方法
→ セルの色・罫線・フォントを完全保持。

それでは一つ一つ見ていきましょう。

エクセルで別シートにコピー時そのまま（参照の数式や関数）にする方法1

Sheet1のD2セルに「=B2*C2」という数式があり、Sheet2にコピーした後もSheet1のB2とC2を参照し続けたい場合の方法です。

（例）Sheet2に貼り付け、かつセル番地を別の場所にした場合

ただし本題のように、コピーしたものをそのまま反映させたいという場合には、以下の手順を取ることで対応が可能です。
先に結論を述べると、「ずれる」のであれば、「固定」してあげればいいということになります。

具体的には、ずれるのは「シート」と「関数」なので、その2つを「固定」します。

シート名の明示と絶対参照設定をすることで、コピー先のSheet2に貼り付けても、「=Sheet1!$B$2*Sheet1!$C$2」という数式が設定され、常にSheet1のB2とC2を参照します。

次に紹介する方法は、絶対参照やシート指定を予め設定しなくても、問題なく参照先を固定する方法です。

先に結果を見せると、

となります。
これは、「リンク貼り付け」という方法で、「シート名」と「セル番地」の参照した範囲を読みに行く＝リンク化する、というものです。あえて貼り付け先を一列ずらしましたが、それでも影響はありません。

→のように、それぞれ参照するように設定しています。もちろん、Sheet2!のC列以降もそれぞれSheet1!のB列以降を参照させています。

それでは具体的な方法ですが、まず貼り付け先で「リンク貼り付け」を選択します。

貼り付けると、以下の画面になります。

ただし、貼り付けされるのは「リンク先設定」のみのため、「書式」はリンクされません。
もし書式もコピーしたい場合は別の方法か、あるいは以下の手順を進めます。

そのままもう一度貼り付け項目から、今度は先ほどの左隣の「書式設定」を選択すると、書式がペーストされます。
ただし、これはリンク設定ではないことに注意してください。

続いての方法は、リンク設定にしつつも書式もリンク設定となるコピー方法を紹介します。

先に結論を述べると、「図としてリンク貼り付けをする」というものです。

先ほどリンク貼り付けをしましたが、書式が抜け落ちました。

なので、リンクしたい内容を見たそのままにコピーしてしまうというものです。

「リンクされた図」として貼り付けることで、「図」化することができます。

特徴として、セルに依存しない形となっているのが見てわかります。
行や列の幅がある箇所だけうまく合わせられない、などの場合にも有効活用できます。

ここまで、エクセルで参照した数式・関数・書式レイアウト・絶対参照を別シートにそのままコピーしたい場合の対策方法について確認してきました。

方法1（絶対参照） → 元のシートの特定セルを固定参照。
方法2（リンク貼り付け） → 数式構造を保持し参照先は独立。
方法3（図としてリンク貼り付け） → 図として書式・レイアウトを完全保持。

以上を踏まえて、目的に応じて使い分けることで、効率的なExcel作業が可能になりますよ。

ぜひ参考にして見ていただければ幸いです。